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[保健・医療] [バイオ] 韓国バイオ産業 - グローバル先端バイオ生産基地として浮上
作成日
2023.06.05
한국 바이오산업

韓国バイオ産業の現況と展望

世界各国はバイオ経済時代を迎え、バイオ産業を持続可能な成長動力として認識し、先端技術をベースにしたバイオヘルスケア市場を先取りするために激しく競争している。韓国政府の積極的な研究開発(R&D)への支援とリーディング企業の革新活動により、バイオ産業が急速に成長している。

韓国の国家技術標準院が制定したバイオ産業分類コードで見たバイオ産業分野の生産額は2021年時点で約21兆ウォンに達することが分かった。これは10兆ウォンを下回った2016年に比べ、5年間で年平均17.8%上昇した結果だ。バイオ産業の中で最も大きな割合を占めるバイオ医薬産業の生産額と輸出額は同期に比べて年平均11.7%、14.8%増加した。 特に、新型コロナウイルス拡大にも、医療当局の迅速な対応システムと優れた診断キット、世界的レベルのワクチン・治療剤の生産能力を見せ、新たな成長可能性を確認した。
表1. 韓国のバイオ・バイオ医薬産業の成長
(単位:兆ウォン、%)
한국 바이오산업 및 바이오의약산업의 성장
年度 2001 2006 2011 2016 2021 CAGR(%)
'01~11 '11~16 '16~21 '11~21
バイオ
産業
生産 1.40 3.16 6.40 9.26 21.00 16.4 7.7 17.8 12.6
輸入 0.42 0.94 1.56 1.46 4.77 14.0 △1.3 26.7 11.8
輸入 0.64 1.35 2.75 4.63 11.86 15.7 11.0 20.7 15.7
バイオ
医薬
産業
生産 0.57 1.22 2.46 3.36 5.84 15.7 6.4 11.7 9.0
輸入 0.16 0.74 1.23 1.24 4.07 22.6 0.2 26.8 12.7
輸出 0.26 0.25 0.95 1.76 3.51 13.8 13.1 14.8 14.0
* 出所:韓国バイオ産業実態調査、産業通商資源部・韓国バイオ協会(各年度)
最近、韓国の製薬会社・バイオ企業が高付加価値先端バイオ医薬品開発のためにR&Dおよび設備投資を拡大し、韓国バイオ医薬産業の規模が拡大した。外部要因は、特許権の終了を控えたブロックバスター級のバイオ医薬品が増加し、米国、EUなど主要国が保険財政削減のためにバイオ後続品(バイオシミラー)の処方が増え、製造競争力を確保した国内産業には新たな機会になると見込まれる。
図1. 特許権終了を控えたブロックバスター先端医薬品件数と売上予測
(単位:十億ドル、件数)
한국 바이오산업
* 出所:McKinsey & Company(2022)の資料を参考して産業研究院が作成
表2. 主要バイオCMO設備の現況および見通し
(単位:kL)
주요 바이오 CDMO 설비 현황 및 전망
社名 2020 2021 2022 2023 2024
ロンザ 318 324 324 340 460
サムスンバイオロジックス 364 364 424 620 620
ベーリンガーインゲルハイム 305 490 490 490 490
ウーシー バイオロジクス 54 151 268 332 456
富士フィルム 132 132 132 261 261
合計 1,173 1,461 1,638 2,043 2,287
* 出所:産業研究院
韓国政府のバイオ産業育成政策
韓国政府は2023年2月、患者中心の医療・健康・介護統合サービスを提供する医療界のパラダイムの変化やデジタル・融合技術の発展に対応し、「デジタル新市場の創出」および「バイオヘルス輸出の活性化」という目標を設定し、そのために5つの重要プロジェクトで構成されたバイオヘルス新市場創出戦略を発表した。
表3. バイオヘルス新市場開拓戦略
바이오헬스 신시장 창출 전략
ビジョン 医療·健康·ケアのDXによる国民健康の向上
デジタル·バイオヘルスグローバル中心国への飛躍
目標 デジタル新市場開発、バイオヘルス輸出の活性化
主要課題 ① 医療·健康·ケアサービス革新
② バイオヘルス産業輸出の活性化
③ 先端融合技術研究開発強化
④ バイオヘルス先端専門人材育成、起業支援強化
⑤ 法·制度およびインフラ構築
* 出所:バイオヘルス新市場創出戦略、汎政府合同、2023.2.28
その後、今年3月には「バイオヘルス新市場創出戦略」の後続措置として、製薬・バイオ産業において世界6大国を達成するため、4件の支援戦略と10件の重点推進課題を盛り込んだ「製薬・バイオ産業育成支援総合計画」を発表した。
表4. 制約バイオ産業育成·支援総合計画
제약바이오산업 육성·지원 종합계획
ビジョン 世界的な医薬バイオ大国への飛躍
目標 グローバルブロックバスター新薬開発 世界的なレベルの医薬バイオ企業育成
医薬品輸出2倍達成 臨床試験グローバル3位獲得
製薬バイオ産業において良質な雇用創出
主要課題 ▶ R&D 強化– グローバル新薬開発のためのR&D投資拡大
▶ 輸出支援– 製薬バイオ産業投資および輸出支援強化
▶ 人材育成– 製薬バイオ融合人材育成
▶ 制度/インフラ改善– 世界的なレベルの規制革新およびサプライチェーン強化
* 出所:第3次製薬バイオ産業育成·支援の5か年計画、保健福祉部、2023.3.24
外国人直接投資誘致(FDI)事例
グローバルバイオ医薬品市場の拡大により、韓国のCDMO-CMO企業に投入されるバイオ素材・部品・装置(素・部・装)の需要が大幅に増加し、政府もグローバルワクチンハブに生まれ変わるために積極的な外国人投資誘致政策を展開している。これを受け、グローバル有数のバイオ副資材メーカーは、バイオ生産のための工場設立、クリーンルーム・生産施設の構築、人材教育機関の設置など直接投資のためのMOUを締結・協議している。
表5. グローバルバイオ企業の対韓投資動向
최근 글로벌 바이오 소부장 기업의 국내 투자 사례
年度 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 2027 2028 2029 2030 2031 2032
累積グローバル年間
最大売上
(十億ドル)
3.5 0 8.5 51.6 3.4 15.6 7.2 15.6 54.5 35.4 4.9 61.5 14.6
特許権終了を
控える
ブロックバスター
先端医薬品
(件数)
1 0 3 9 2 4 2 5 6 9 2 10 5
최근 글로벌 바이오 소부장 기업의 국내 투자 사례
社名 米国・サイティバ
(’21.9)
ドイツ・ザルトリウス
(’21.11)
米国・サーモフィッシャーサイエンティフィック
(’22.5)
ドイツ・メルク
(’23.5)
投資内容 使い捨てバッグなどワクチンの副資材生産施設の構築 使い捨てバッグなどワクチンの生産、委託開発・研究サービス バイオ医薬品副資材の生産工場設立 バイオ医薬品副資材の生産工場設立
* 出所:産業通商資源部、保健福祉部の資料を参考して産業研究院が作成

チョン・ジウン( (je.jung@kiet.re.kr))
産業研究院副研究委員

1) 国家標準 KS J 1009(バイオ産業分類コード)はバイオ医薬産業、バイオ化学・エネルギー産業、バイオ食品産業、バイオ環境産業、バイオ医療機器産業、バイオ装置および機器産業、バイオ資源産業、バイオサービス産業を含む
2) 産業通商資源部・韓国バイオ協会(各年度)、「国内バイオ産業実態調査結果」
3) 韓国のワクチン委託生産(CMO)の生産能力は38.5万リットルで米国に続き世界2位で、ドイツ(24.6万リットル)、デンマーク(14.4万リットル)より高い水準(米国BDO、2021)
4) 米国競争促進行政命令(EO 14036、’21.07.09.)、HMA·EMAの‘バイオシミラー相互交代許可’を公式発表(’22.09.19)

<本稿の内容は、筆者の個人的見解であり、必ずしもKOTRAの見解ではありません。>

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