Invest KOREA

12月1日に開かれたバスク貿易投資庁の韓国支社オープン式ではInvest KOREAの張相鉉代表が祝辞を述べました。韓国をはじめとするアジアの中核市場で企業活動の活性化を図っているバスク州政府の努力の一環として、バスク貿易投資庁の韓国支社がオープンしました。韓国は洗練された需要、経済・規制の安定性、ビジネスしやすい環境で広く知られています。

今回のInvest KOREAでは韓国が全世界の国々、特にバスク地域との協力を拡大するためにどのような努力を傾けているかについて紹介します。

スペイン・バスク地域

バスク地域は欧州と大西洋を繋ぐ戦略的な位置から、主要欧州市場にアクセスしやすいというメリットを享受しています。

数世紀にわたって続いてきた伝統によってバスク地域はスペインとの二者間財政関係を結んでおり、1978年民主主義を取り戻して以来、独自に地域内の資源を収集及び管理しています。

Concierto Económico(経済協定)という財政体系の下で、バスク地域はクオータ(バスククオータともいう)の形で国防など未移譲権力に対する費用を、スペイン政府に毎年支払っています。

このように強力な自治権と税金管理の権限に基づいてバスク地域は長期的に安定的な産業、革新、技術政策を開発することができます。この独特で柔軟な、企業にやさしい環境で多くの企業が多様な産業において「隠れたチャンピオン」として成長することができます。

エネルギー

バスクは風力、太陽光、送電を含む再生可能エネルギー資源が高度に発展された地域です。エネルギー分野のバリューチェーンの各段階別に競争力ある企業があります。

韓国はエネルギーを世界で8番目に多く消費する国です。韓国のエネルギー生産は原子力と化石燃料に集中されており、そのうち95%を輸入に頼っています。このような理由と環境面の理由から、韓国政府は「グリーンニューディール」戦略に基づいて再生可能エネルギーの拡大を強く推し進めています。「グリーンニューディール」の下で韓国は2030年までに再生可能エネルギーの容量を60.4GWに拡大し、エネルギー消費総量の20%を再生可能エネルギーで充てる計画です。2040年までには電気発電量の35%を再生可能エネルギーで生産し、2050年までには環境に優しい水素を2.79億トンに拡大するロードマップを策定しています。

バスク地域は韓国電力公社、韓国水力原子力、韓国ガス公社など韓国の中核企業とのパートナーシップを進めています。

宇宙航空

2021年、韓国の宇宙航空分野の輸入量のうち、航空機と部品の輸入が占める割合は95%に達しています。韓国は2021年8月、国内航空整備(MRO)市場の拡大に向けた新たな計画を策定しており、現在の6.115億ドルの市場規模を2030年までに43億ドルに成長させる計画です。また、韓国政府は10大未来育成産業に宇宙産業を選定しました。2022年2月、科学技術情報通信部は、宇宙分野の開発のために2022年に6.1億ドルを投資し、ロケット、人工衛星、宇宙探検の3大中核分野の事業に集中すると発表しました。

航空学が誕生した場所の一つであるバスク地域は現在、優れた人材を確保しています。 チュルボメカ、サフラン、ダッソーのような主要企業を有するバスク地域は宇宙航空分野の最適地です。ITP‐ロールスロイス、Aernnova、セネル、Aciturriをはじめとする企業120社と当該分野の1万5千人余りの人材を有するバスク地域の業界ネットワークのため、特に高性能複合素材分野の協力会社を見つけることが容易です。

バスク地域は韓国の宇宙航空産業において韓国宇宙航空(KAI)、大韓航空のような中核企業との提携を通じてビジネスチャンスを模索しています。韓国とバスク地域間の協力は、KAIと大韓航空がボーイングとエアバスのための製造及び部品の組立を担当した能力、無人機、固定翼及び回転翼航空機の設計、開発、生産能力とともに、二国の宇宙航空産業の発展に向けてシナジー効果を創出するものと期待されます。