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（全国総合=聯合ニュース）人工知能（AI）技術を先取りし、関連産業を育成することは、もはや個々の国や企業にとって選択の問題ではない。未来の存亡をかけて必ず成し遂げなければならない課題となった。

これは地方自治体の間でも地域の競争力強化と生存のための最大の懸案として浮上した。

最近、韓国政府は「AI 3大強国」を目指し、経済・社会全分野のAI大転換のための15課題を推進するという計画を発表した。地方自治体は国家政策の波に乗って「AI先導都市」という高地に先に旗を立てるために総力戦に突入した。

一部では消耗的な競争を懸念する声もあるが、専門家は地域別の強みを生かしたAI特化努力が国レベルの競争力向上はもちろん、地域の均衡発展まで同時に図る飛び石になる可能性があると分析している。

◇蔚山・浦項など大規模な民資・企業誘致　主導権先取り競争

AI先導企業と協力して主導権を先取りしようとする地方自治体の努力が続く中、蔚山の動きが目立つ。

蔚山市は8月29日、蔚山尾浦国家産業団地で開かれた蔚山AIデータセンターの起工式で「産業首都」を超えて「AI首都」に生まれ変わると宣言した。

伝統的な製造業の強者からAI産業の中心地への飛躍を宣言したのだ。

このような自信は、SKとアマゾンウェブサービス（AWS）が推進するAIデータセンター建設事業を誘致した成果に由来する。

グローバル企業2社が2029年まで蔚山市南区黄城洞一帯の3万6千㎡に103㎿規模で構築するこのデータセンターの投資総額は7兆ウォンに達する。

李在明（イ・ジェミョン）大統領の就任後、初の産業現場訪問先として今年6月に開かれたデータセンター発足式に訪れたほど、国家的な関心を集めている事業でもある。

蔚山市は、このデータセンターの構築をきっかけに、AI、ビッグデータ、クラウドなど関連業界の革新企業の蔚山誘致が進むことを期待している。

慶尚北道・浦項市は、AIコンピューティングセンターを誘致するため、今年6月に慶尚北道、AI企業、地域大学などと投資了解覚書を締結した。

これらの機関と企業は今後10年にわたり、浦項経済自由区域4万7647㎡に2兆ウォンを投じてAIコンピューティングセンターを設立する。

同施設は約17万枚の最新グラフィック処理装置（GPU）を搭載し、高度なAIモデルの学習と大規模なリアルタイムデータ処理などを支援することになる。

釜山市は、ネイバークラウドの技術支援などを基に釜山型知能行政の実現に乗り出す。

今年は内部行政業務に生成AIサービスを導入し、公務員の業務生産性を高め、市民の政策需要に対応する行政システムを構築する。

また、AI技術を利用して膨大な行政資料を統合・連携し、政策環境の分析、診断、予測過程を支援する。

◇「AI革新拠点」4つの自治体、予備調査免除で事業展開が加速

最近、政府は光州・大邱・全北・慶南をAI革新拠点に定め、これらの地域事業の予備妥当性調査（予備調査）を免除した。

これにより、関連事業を支援する該当自治体の対応が活発化している。

光州市はこの5年間、4300億ウォン規模のAI第1段階事業を通じて国家AIデータセンター、大型ドライビングシミュレーターなどの基盤施設（インフラ施設）を構築した。

今回、2段階事業であるAX（AI転換）実証バレーの造成が予備調査を免除され、事業展開に弾みをつけることになった。

第2段階は市民の日常生活にAIを導入する事業だ。

来年から5年にわたり6千億ウォンを投入し、すべての市民がAI技術を体験し、共有するAIモデルの実現に重点を置き、モビリティとエネルギー産業におけるAXの核心技術を開発する計画だ。

全北特別自治道は、フィジカルAI実証拠点造成事業の予備調査免除が確定したことで、この事業にさらに力を入れる方針だ。

この事業は、フィジカルAI戦略モデルを策定・企画し、技術実装のための基礎モデルと開発インフラを設計することに重点を置く。

フィジカルAIの核心技術開発と物流など分野別の産学研の共同研究も行われる。

2030年までに投入される総事業費だけでも1兆ウォンに達する見込みだ。

慶尚南道は、製造分野フィジカルAIファウンデーションの技術開発・実証事業が予備調査免除対象に確定され、来年から本格的な事業を展開する。

国家製造分野に汎用的に投入できるフィジカルAIモデルと精密制御、予知整備（故障・異常兆候の事前検知）など、製造工程に対する分野別のAIソリューション開発が慶尚南道を中心に行われる。

国費と民間投資を含めて1兆ウォンが投入される。

蔚山大学ICT融合学部のアン・デハン教授は8月31日、「AI大転換は、単純な技術導入ではなく、地域特化産業と連携したAIエコシステム構築が核心」と強調し、「大企業中心に蓄積されるデータを中堅・中小企業と共有するように公共データハブを構築し、革新を加速しなければならない」とアドバイスした。

◇AI導入の青写真も推進　「地域消滅克服の代替可能性」

AI大転換のための独自の青写真を策定し、実行に乗り出した自治体もある。

仁川市は「人間中心のAI共存都市」というビジョンを掲げ、フィジカルAI、製造AI、AIロボット分野の中核技術を育成することにした。

特に、強力な製造業基盤と国際空港、港湾を保有する仁川の強みを活かし、AIを通じて革新を実現するという狙いだ。

海外のAI研究者の仁川定着とAI融合人材育成のため、「仁川AIワーケーション」（業務・休暇を組み合わせた新しい勤務方式）事業と1千億ウォン規模のAI革新ファンド組成も推進する。

忠北道は最近、AI大転換の大枠を策定するための研究調査を終えた。

この研究結果を基に、最高意思決定機関であるAI革新アライアンスの発足、AIコントロールタワーの役割を担う専門部署の新設などを展開することにした。

京畿道は今年11月から試験運用を目指し、セキュリティ機能まで備えた行政業務用生成AIプラットフォームを構築中だ。

江原特別自治道は、全国で初めて生成AI技術を活用した夜間苦情対応サービス「AI当直職員」を9月から導入する。

専門家は、地方自治体のこのような競争と努力が地域の均衡発展を促進し、地域消滅を防ぐ代替案になる可能性があると分析している。

韓国電子通信研究院のユ・デスン知能ロボティクス蔚山研究室長は、「地域の強みを生かしたAI特化戦略は、資源の浪費を防ぎ、地域の主力産業の高度化で新産業を育成し、新たな成長動力を創出することができる」と予測した。

ユ室長は「これは地域経済の持続可能性を強化し、雇用を創出し、首都圏と地方の不均衡を解決する機会になる」と評価した。

アン教授は「AI大転換の重要前提である人材誘致戦略は、単純に首都圏の人材に依存するのではなく、地域の現場でしか習得できない知識とデータ活用の機会を提供する方法で差別化を図る必要がある」と述べた。

また、「産学連関協力が円滑に行われるように制度的基盤を強化し、実質的な成果を導き出さなければならない」と提案した。

（チェ・ヘミン　イ・ジェヒョン　キム・ソンホ　チャン・ドクジョン　イ・ジョンフン　チョン・チャンヘ　イム・チェドゥ　ファン・スビン　シン・ミンジェ　ホ・グァンム記者)

hkm@yna.co.kr

原文記事
出所：聯合ニュース(2025.8.31)

**本内容は上記のウェブ版に掲載されている記事を訳したものです。