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韓国進出の成功事例

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[エネルギー / 中国] 韓国宇臻国際(株)
作成日
2015.12.11
ヒット
1387

海外のシリコンメタル産業に投資した初の中国企業
中国が競争力を持つ品目の中で、韓国にはないものを探す


年に30万kmもの海外出張をする韓国宇臻国際(株)の陳勇社長 。数日後にまた中国・ロシアへの出張を控えている彼に会った。陳勇社長は「11月末の工場起工式が終わると、ようやく韓国でのビジネスが本格化することになる」とし、韓国に対する投資準備から実行までの過程を語り始める。

韓国宇臻国際(株)は、中国に本社を置く甘粛宇臻物流グループが100%出資した外国人投資企業で、太陽電池の素材に使われるシリコンメタルを製造する予定。2015年8月には浦項市との間に3千万ドル規模のシリコンメタル製造工場を建設するための投資覚書を締結した。9月にはさらに2千万ドル規模のチタン製造施設を建設するための覚書も締結した。続いて10月には宇臻鉱業(株)の子会社を全羅北道長水郡に設立。長水の鉱山からシリコンメタルの主原料である珪石を採掘、原材料需給の安定性を確保した。


綿密な市場調査、中国にはあって韓国にはない投資品目の選定


韓国宇臻国際(株)が製造することになるシリコンメタルは、珪石を精製して作られる基礎素材で、半導体・太陽電池などの材料として使われるポリシリコンの原材料である。韓国は約7万トンの需要を持つシリコンメタルを全量海外から輸入している。それに韓国には製造技術もなく、中国が競争力を持つ品目と言える。韓国宇臻国際(株)での生産が本格化すれば、韓国内の輸入需要を置き換える効果が高まり、特に長水鉱山から原材料が調達できることも韓国に投資して得たもう一つのメリットでもある。

「日本のバイヤーたちも韓国製品を好んでいます。中国産より韓国から輸入した方が品質管理しやすい上、‘Made in Korea'のプレミアムがあります」。日本のバイヤーたちが韓国で製造した製品をEUに輸出すると、EU 韓国 FTAの恩恵を受けることができるからだ。中国から輸出すると27%のアンチ・ダンピング関税が課されるが、韓国産にはそれがない。またOCI、KCC、 ハンファなど既存の取引先があるため、安定的な営業ができると予想される。韓国での予想生産量は年間25,000トンで、全体需要の7万トンからするとむしろ足りないくらい。

中国にはあって韓国にはない業種を見つけるのは、中国専門家にも容易なことではない。それに本社では取り扱っていない品目を見つけて投資するのはさらに難しい。「中国本社の宇臻物流グループは、5年前からポスコと取引しながら綿密に市場調査をして来ました。需要先の韓国と日本市場を把握し、生産に影響を与える地下水、気候、風向など70以上の項目を細かくチェックしました」。韓国政府の外国人投資政策についてはKOTRAなどの政府機関からアドバイスしてもらい、韓国の関係会社を直接回りながら現場を確認して韓国への投資を決めた。

チタンもやはり全量を海外から輸入する品目で、韓国は空白状態だったため、主に中国、ロシア、ウクライナから輸入してきた。ただ、チタンは海上での運輸期間が10日以上になると酸化してしまう問題があった。それで韓国宇臻国際(株)では中国からインゴットを調達し、韓国で圧延作業を行い延棒・延板にする計画。中国の精錬工場をすでに確保したため、原料供給には問題がない。チタンは初期精錬に環境問題を抱えていて、半製品のインゴット状態で持ち込み韓国で製造することになったのだ。韓国市場の需要は年間8千トン。韓国宇臻国際(株)は4千トンを生産する予定で、1兆2千億ウォンの売上が見込まれる。

 

浦項を選んだ理由、1石5鳥の効果


陳勇社長は、自ら韓国の関係会社と立地候補地を回って最終的に浦項を選択しており、シリコンメタル生産では浦項が1石5鳥の効果があると浦項の立地について満足気に語った。

第一に、優先立地支援対象の外国人投資として認められ、土地を50年間無償で提供してもらった。第二に、シリコンメタルを製造する際にはヘドロが排出されるが、ヘドロの処理費用がかかる他地域に比べ、浦項ではすぐポスコに販売して再利用することができるという利点がある。製鉄過程にヘドロを入れると黄色の煙(硫黄)が発生しなくなる。ポスコで再利用されるため廃棄物も発生せず、ポスコから製造に必要な二酸化炭素と液化酸素を提供してもらえるので、一挙両得。第三に、港湾から近いので物流立地に利点を持つ。第四にポスコからの退職者が多いため優秀な人材を活用することができる。第五に、シリコンメタルの製造は風の方向、風速、気温などの気候の影響を受けやすいものだが、浦項は気候に恵まれていて最適の投資先だと説明した。


中国の潜在投資家に聞かせてあげたいこと


陳勇社長に、中国の潜在投資家に伝えたいアドバイスを聞かせてもらった。「中国企業が韓国に法人を設立すると、製品は容易にKS認証が獲得できます。韓国投資で得られる一番のメリットです。KS認証は世界中で認めてもらえるので、輸出障壁を克服することができます。でも残念ながら中国の企業はそれがよくわかっていません。」 中国では5年以上頑張ってもKS認証を獲得するのが大変である一方、韓国に法人を設立すると工場の設計からKS認証規定に合わせることになり、認証されやすいというのだ。陳勇社長はKS認証で得たコリアプレミアムは韓国政府の土地無償提供より大きいメリットだと述べ、より積極的なアピールが必要だと強調した。

「また韓国は貸出の道が開かれていて、利息も中国よりはるかに低いです。中国の銀行は敷居が高いため貸出が難しいのです」。中国企業が中国で貸出を受けるには担保金を入れてから1~2年以上待機しなければならず、民間企業の場合その敷居を超えるのがさらに難しいという。一方、韓国では企業に技術・担保さえあれば容易に貸出ができるので、金融環境が著しく良好だと説明する。

「最近の中国企業は資本もあり海外投資に興味を持っていても、専門分野の知識しかなくて、海外の状況はよくわからない場合が多いです。私の韓国での経験と知識が、両国企業の協力における架け橋になればと思います」。

韓国とは1990年代からビジネスを続けてきただけに、なかなか見つけにくい韓国と中国のニッチ市場が目に入ってくるという陳勇社長。韓国と中国を行き来するたびに新しいアイデアが浮かぶという彼は、今日も韓国での新しいビジネスを考えている。


Invest Korea投資広報チーム キム・ユンヒ次長(alea@kotra.or.kr)


ご存知ですか。
ㆍ韓国宇臻国際(株)の本社は甘粛宇臻物流グループで、05年度に設立。中国甘粛省蘭州に位置している民営総合企業グループである。主な事業分野は物流、鉱山、水力発電、不動産、貿易(木材、家具)を営む総合グループで、甘粛省の最大物流グループの一つ。
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