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韓国進出の成功事例

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韓国投資広報大使ティム・イェオ氏との対談
作成日
2016.07.28

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韓国と英国をつなぐ架け橋役になりたいという、韓国投資広報大使のティム・イェオ氏


ニュー・ニュークリア・ウォッチ・ヨーロッパ(New Nuclear Watch Europe=以下、NNWE)の代表で、シェフィールド大学エネルギー2050産業諮問委員会委員長のティム・イェオ氏は今年2月、韓国投資広報大使に委嘱された。イェオ氏は韓国と英国の関係強化に貢献したいとの強い思いを持って、広報大使としての活動に意欲的に取り組んでいる。Invest KOREAは、新広報大使としての目標と、韓国がさらに魅力的な投資先になるために求められることについて、イェオ氏に話しを聞いた。

まず、自己紹介をお願いします。

私は英国議会議員出身で、英国の環境担当国務大臣とエネルギー・気候変動特別委員会委員長を務めました。 昨年議会活動が終了してからは、主にビジネスと学問活動に邁進してきました。現在は、英国と欧州大陸をつなぐ英仏海峡トンネルの運営会社、フランス大手企業・ユーロトンネルの役員であり、水素燃料電池を開発する英国企業・AFCエナジーの会長も勤めています。 また、原子力企業コンソーシアムであるNNWEの代表でもあります。NNWEは新規原発への投資拡大を促すための団体で、韓国電力公社も加入しています。 シェフィールド大学エネルギー2050産業諮問委員会の委員長も兼ねており、世界銀行の炭素市場プロジェクトなど、欧州とアジアの多様なエネルギー・気候変動イシューに関する諮問に応じています。 私は生涯のほとんどをロンドンで過ごし、ケンブリッジ大学を卒業しました。政界に入る前は、ロンドンとニューヨークの投資銀行で働きました。

韓国投資広報大使職を受諾した理由と今後の目標について聞かせてください。

広報大使職を受諾した理由は、過去60年間韓国が遂げた目覚しい経済成長に、強い印象を受けたからです。私は韓国が教育に大きな価値を置いていること、そして経済など多様な分野に積極的に先端技術を取り入れていることを非常に高く評価しています。自由貿易を重視する姿勢も肯定的に評価しています。英国の企業・国民に、韓国という国と韓国が過去50年間達成したすばらしい経済成長について、より詳しく知ってもらいたいと思います。

NNWEという団体と、気候変動を防ぐために展開している活動について、より詳しい説明をお願いします。専門家の立場からみて、気候変動に対応するためにアジアと欧州の企業にできることは何でしょうか。

NNWEは、欧州全域とその他の地域における原発新設への投資拡大を推進する団体です。私たちは、民間部門で原子力エネルギー使用が拡大すれば温室効果ガス排出を削減でき、気候変動のリスクも抑えることができると考えています。NNWEは、世界各国が電力を生産する上で、化石燃料の使用を減らし、原子力の使用を増やすように促す活動を展開しています。私はNNWE代表として国際カンファレンスやイベントに参加して意見を出しており、特に今年はフランスやドイツ、南アフリカ、ロシアはもちろん、ロンドンで開かれた各種イベントに参加しました。

これまでの経験から、アジアと欧州の企業が気候変動問題に積極的に対応する方法には、いくつかあると思います。エネルギー効率の向上、ビジネスモデルのカーボンフットプリント削減、低炭素技術の導入などが挙げられます。直接的な発生の責任がある温室効果ガス排出に関する詳細内容と、これを削減するために取った措置を公開するのも、一つの方法になるでしょう。また、職員と顧客への低炭素ライフスタイルの拡大・普及も考えられると思います。

英国企業は対韓国投資について、どれほど関心を持っていますか。

韓国は成長可能性が高く、優秀な規制・税制環境を備えている上、高等教育を受けた優秀な人材に恵まれており、英国企業は対韓投資に高い関心を持っています。先月の国民投票で英国のEU離脱が決定したため、今後韓国に対する英国企業の関心はさらに高まると期待しています。

英国の投資家が韓国に求める支援には、どのようなものがあるのでしょうか。また、最も高い関心を持っている投資分野は。

英国の投資家は高水準の教育を受けた熟練人材の確保を希望しています。また、充実した交通・ITインフラや、事業を展開するための安定的な法的・制度的システム、税制体系の整備も求めています。

投資分野において英国の投資家は、韓国の消費者が英国のブランド・技術に友好的な分野に、関心を持っているでしょう。エネルギーのような産業でも、韓国が新技術をサポートできる分野に関心を示すと思います。

韓国への事業拡大を考慮する英国の投資家に、アドバイスをお願いします。

韓国進出を希望するなら、現地市場を調査して直接足を運び、事業・消費活動の動向を把握する必要があると思います。

外国企業にとってより魅力的な投資先になるため、韓国にできることは何でしょうか。

北東アジアは欧州企業にとって、より魅力的な投資先になリ得ると思います。まず、他の地域に比べ、法・制度・労使・出入国・税制政策が外国人投資家に優しいことをアピールしなければなりません。そして、熟練された人材と、現代的で競争力あるIT・交通インフラを保有していること、外国企業・技術に対してオープンな姿勢も強調する必要があります。現地市場状況の情報を容易に入手できることも、重要なメリットです。

両国の投資関係に期待することは何ですか。

英国と韓国がより緊密な投資関係を構築することを願います。英国のEU離脱が確実視され、莫大なビジネスチャンスが生まれています。英国がEUを離脱し、韓国・英国間自由貿易協定(FTA)が発効すれば、両国間の貿易と投資は急増するでしょう。製造業だけでなく、サービス分野でも投資が拡大することを期待します。私は、ビジネスに対する韓国のアプローチは、英国とも通じるところがあると思います。これを土台に、今後、両国関係がさらに緊密化すると信じています。


By Esther Oh (estheroh@kotra.or.kr)
Executive Consultant/Invest Korea



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