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韓国進出の成功事例

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ジェームズ・キム(James Kim)在韓米国商工会議所代表との対談
作成日
2018.03.05


対話のためのプラットホーム


韓米自由貿易協定(FTA)は、昨年熱い話題となった。再交渉に関する話が続き、韓米両国の専門家たちは韓米FTAの未来について慎重な議論を重ねてきた。そして、韓米両国を理解する人がいるとしたら、それはまさにジェームズ・キム(James Kim)であろう。韓国系米国人としては初めて在韓米国商工会議所(AMCHAM Korea、以下「AMCHAM」)の会長兼代表を務めた彼は、韓米FTAが今もなお改善の余地はあるという点を認めながらも、両国間の経済的同盟をさらに強化することが非常に重要であると強調する。本紙は、韓米FTAに対するキム会長の考えと、AMCHAMがどのようにして両国間に貿易と投資の機会拡大の立役者になったのかについて聞いてみた。

AMCHAMの役割は何であり、AMCHAM Koreaが韓米関係をどのように強化しているのですか。

AMCHAMは、韓国に企業統治に親和的な環境を造成することに対して米国と国際ビジネス社会が声を上げることのできる堅固なプラットホームの役割をしています。韓国へ来て65年が経ち、ビジネス社会が市場で成功し繁盛できるよう支援し、後押ししています。

韓国の商工会議所の中で最も規模が大きいAMCHAMの目標は貿易を増やすことで韓米経済成長を促進することに焦点を合わせています。そのために、米財界において重要な疎通の窓口役をしながら両国の主要意思決定者たちと話し合っています。ビジネスを支持する立場から、会員たちにより多くの機会が開かれるようサポートしながらも、公正な競争のために障壁を減らすことに貢献しようと努力しています。

韓米FTAの成功的な履行を可能にすることもまた、AMCHAMの主な目標の一つです。私たちはそれが韓米経済同盟を進展させるのに核心的な役割を果たし、韓国で事業を営む米国企業や米国で事業を営む多くの韓国企業に持続的な恩恵をもたらすことと信じています。

AMCHAMには韓国の産業分野の大半を扱う30個以上の委員会があります。委員会は定期的な会合を通じて意見や情報を交換し、政府、学界及び財界関連の利害関係者らと対話を交わします。

投資拡大に向けて韓国政府とも協力しています。昨年は、韓国内の雇用創出や外国人直接投資を促進させる目的で、大統領直属の雇用委員会と協約を締結しました。

また、毎年アメリカの首都ワシントンD.C.を訪問して、ホワイトハウス、議会及び政策研究所の中心官僚たちと韓米関係に関する重要な懸案について議論しています。昨年は、韓米FTAが様々な方面において両国間の経済関係を持続させるのに効果的であるというメッセージを伝えました。

そうとはいえ、AMCHAMの領域がビジネスだけに限られているわけではありません。低所得世帯の子供たちを支援するために「未来のためのパートナー」という名前のチャリティー事業を運営しており、これを通じて2000年から韓国の大学生らに3000回近く奨学金を授与しました。

米国企業から特に注目されている韓国の産業はありますか。

韓国は、IT分野のような華やかでダイナミックな産業でよく知られています。国民の教育水準が高く、仕事に対してプロ意識を持つ人材がいるというのも特徴です。

国内で成長した企業のおかげで、韓国は半導体やディスプレイなどの分野で世界をリードしています。私たちは、世界的な多くの企業が製造業だけでなく、サービス業や革新的なベンチャー分野においてもこのような環境に魅力を感じていることを確認しました。

例えば、ウィーワーク(WeWork)のような会社は、革新的な共有空間の事業モデルを利用して韓国で繁盛し、継続して新しい空間を切り開いています。デルタ航空は、最近アジア本部を韓国に設立することを決定しました。これらは全て韓国がどれほど魅力的な市場であるかをよく見せてくれる例です。

米国企業が韓国で事業を営む上で直面する問題にはどのようなものがありますか。また、外資系企業の便宜を図るために韓国政府にできることは何があるでしょうか。

韓国で事業を営みながら直面する最も大きな問題の一つは、「韓国だけに存在する基準」と呼ばれる様々な規制です。このような障壁は公平であるべき競争の場に不均衡を招き、外資系企業から韓国の経済に参加し、競争するモチベーションを奪います。このように独特な規制を世界的な標準に合わせることが非常に重要です。

そうとはいえ、進展がないわけではありません。特に、政府が世界のビジネス業界と有意義な対話をしようとする意志は大きく改善されました。一例として、最近、韓国政府当局は外国人投資の租税基盤を広げるために改正された租税規制の履行を延期することを決定しました。これは、AMCHAMを含む国際金融圏との真剣な対話の末に到達した結論でした。

韓国と米国は長い間密接な同盟関係を続けてきました。今後の韓米間の経済的・政治的関係において個人的に望んでいることがあれば教えてください。

今の韓国は、米国の6大貿易相手国であり、アジアでは2番目に規模が大きい外国人直接投資国です。両国が経済的に不可分の関係にあるということには間違いありません。

韓米FTAは、両国が協力を増進し潜在的問題を解決できるプラットホームとなってきました。しかし、私たちは、特に既存の協定の履行において、韓米FTAが今もなお改善の余地があることを認めなければなりません。私は、建設的かつ生産的な手続きを通じて、韓米両国が未来に向けた一層安定して持続可能な道筋を示すことができると確信しています。

2017年、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と米国のドナルド・トランプ大統領の非常に成功的な国賓訪問が見せてくれたように、私は韓国と米国が数十年間築きあげてきた堅固な同盟が今後もさらに強化されるものと楽観しています。


By Esther Oh (estheroh@kotra.or.kr)
Executive Consultant/Invest Korea



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