本文のショートカット メインメニューのショートカット

韓国進出の成功事例

  • Home
  • Why KOREA
  • 韓国進出の成功事例
ケリーサービス・コリア(Kelly Services)
作成日
2018.05.29


韓国のHR産業の姿を変えているケリーサービス・コリア(Kelly Services)のジョン・ユミ代表


ジョン・ユミ代表は、2008年に韓国でケリーサービス・コリア株式会社(Kelly Services)を設立し、現在も成功に導き続けています。彼女は、15年以上も韓国とシンガポールのヘッドハンティング業界で市場への進出、採用、保有および企業リストラなど、様々な人的資源(HR) に関する事業戦略を提供し、数多くの多国籍企業の役員を対象に相談に応じてきました。抜群のキャリアと実績をもつ彼女は、アジア地域の金融サービス業界の顧客から高レベルの経営力、HRに関する問題についての相談および事業運営に必要な上級管理職の人材採用などの要請を受けてきました。彼女は、主に香港、シンガポール、中国、インド、英国、米国および韓国などで多文化プロジェクトを推進するCEOや理事長と共に働きながら、今日まで培ってきた深い洞察力と情熱をもとに、企業のHRフレームワークを見直し、韓国HR業界の基準を高めることを目標として、ケリーサービス・コリアを経営してきました。本誌では、彼女とケリーサービスが韓国HR部門の風景をどのように変えてきたかについてご紹介いたします。

ケリーサービスとその歴史についてお聞かせてください。ケリーサービスが顧客に提供するサービスには、何があるでしょうか。

ケリーサービスは、世界35カ国に2600以上の支社を運営しており、 「フォーチュン・グローバル500」にランクインした人材ソリューション会社です。70年前に市場のグローバル化によって発生する問題や傾向を把握し、企業にHR人材配置に関する専門知識を提供することで、企業が革新事業に集中できるよう人材需要を解決することを目的として、アメリカで立ち上げられました。2008年に発足した韓国支社は、現在、韓国市場における人材計画、採用、パフォーマンス管理、アウトソーシング、HRコンサルティングおよびキャリア転換など企業のHRに関するほぼすべてのニーズに応える「ワンストップHRサービス企業」として位置づけられています。

ケリーサービス・コリアを設立した理由について、教えてください。

まず、韓国は中国と日本の間に位置しており、アジア最大の市場でありながら世界主要市場へとアクセスしやすいメリットを持っています。さらに、韓国は自らの多国籍企業と大手企業が膨大なチャンスを提供する巨大市場であり、実際、APEC加盟国の中でケリーサービス・コリアの収益性が最も高いため、本当の意味で本社と言えます。
第二に、韓国では自動車、半導体、通信、医療をはじめ、最近になって、化粧品および化学業界が盛んとなっています。世界の多くの国がこのような韓国の業界をベンチマーキングしており、韓国の消費財業界に対する研究開発も増え続けています。また、韓国のファッション業界は、特に、衣類やアクセサリーおよび靴の分野においてさらに拍車をかけています。こうした傾向に応じて、海外企業が韓国に海外拠点を設立しようとする需要が増え、HR関連の需要増加や韓国HR業界全般に対する潜在力が高まることが予想されます。

韓国のHR部門は、他の国と比べて、どのように違いますか。

韓国は、人的資源と資質に区分される独特な市場です。人的資源という点からみると、韓国人は目標意識が高く、努力と勤勉に対する自負心が強いため、人材としてはトップレベルと言えます。私がシンガポールに滞在していた時、現地の企業では、韓国人が他国の従業員と比べ、2~3人分の仕事をやりこなすため、常に人材採用において韓国人を求めました。
また、ここ数年間、急激に成長した製造業に続き、サービス市場はもとより、韓国のHR部門もますます成長し発展し続けています。これは、韓国をより価値のある市場として作り上げ、その規模がますます大きくなる前に、業界標準を構築し、地位を確立することが重要だと思います。

ケリーサービスが韓国顧客を対象に行う開発戦略には何があるでしょうか。

私たちは韓国人の社会的ニーズを把握することに重点を置き、彼らの退職を助け、生涯財政面での安定を確保できるように支援することを目標としています。これに向けて、最近、私たちは韓国の人事革新処と連携し、弊社における公務員のための退職プログラムをベンチマーキングした総合的な公務員向け退職パッケージを提供いたしました。

韓国で事業を展開する上で、直面する問題にはどのようなものがあるでしょうか。

韓国では「アウトソーシング」という言葉に対してマイナスイメージがあると思います。一部の人はこれを違法な行為として受け取りますが、実際、アウトソーシングとは、高度なHR概念であり、正しく使用すれば、労働市場、企業および経済全般の発展に大きく貢献できる効率的な戦略です。業界でそのアウトソーシングをより多く活用すれば、大衆からのより深い理解とともに、認識を変えることができると思います。

ケリーサービスのような外資系企業においてより理想のビジネス環境を提供するために、韓国政府に求める点があるとするならば、どんなことでしょうか。

政府機関の柔軟性を高め、労働法に関する改善などに向けて持続的な努力を求めたいと思います。しかし、新しい政権が非常に明確で透明な労働政策を描いているため、これに期待しております。企業と労働組合の二極化ではく、公正な方法で両者間に最善の解決策を提供し、協力を図るものと期待しております。

ビジネスパートナシップ強化のために、現在、韓国のどの企業と連携しているのでしょうか。

ケリーサービスは、多国籍企業、大手企業および中小企業のような様々な企業をはじめ、より多くの政府機関と協力しています。最近、私たちは平晶冬季オリンピック大会の公式スポンサーとして2018平晶冬季オリンピック・パラリンピック組織委員会(POCOG)と連携し、POCOGの従業員を対象に多様な教育とキャリア転換サービスを提供しました。

韓国市場におけるケリーサービスの今後の戦略について教えてください。

ケリーサービスは、今後も企業や政府機関と持続的に協力し、韓国HR業界に対してより厳しい基準を適用する計画です。韓国は特にHR業界分野における成長潜在力はもとより、サービス業界全体での発展の可能性が高い国であるためです。私たちは、HRの全過程において顧客から信頼されるケリーサービスならではのパラダイムを設計したいと思います。

By Grace Park (gracepark@kotra.or.kr)
English Editor / Invest Korea



メタ情報