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韓国進出の成功事例

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新任外国人投資オンブズマンとの対談
作成日
2018.10.04



KOTRA Expressはキム・ソンジン新任外国人投資オンブズマンに会い
FDI分野での彼の経験と外国人投資家に対するビジョンについて詳しく尋ねた。


今まで政府で様々な重要な役割を果たして来られました。今回、外国人投資オンブズマンを務めることになったきっかけは何だと思いますか。

今年の8月20日、大統領から外国人投資オンブズマンに委嘱されることになり、重い責任を感じております。

私は財政経済部(現在、企画財政部)で外国人投資業務及び通商業務に関わっており 、調達庁長として働いたことがあります。また、資本市場研究院の顧問、招聘委員と宗実(スンシル)大学兼任教授など、政策関連の学問研究をしてきました。このような経験をもとに、問題解決能力を持って民間と政府の間でバランスを取りながら、外国人投資企業をうまく支援するだろうと期待されたのだと思います。

これから外国人投資企業の投資及び経営環境を改善し、外資系企業の苦情解消に向けて全力を尽くすつもりです。

政府で外国人投資業務に関わって来られた具体的な事例をお聞きたいです。

1980年代初め、韓国政府は市場開放政策の一環として資本市場の自由化を推進し、外国人直接投資に対する門戸を開きました。その前は、外国人投資家らが韓国へ投資するためには政府から承認を受ける必要がありました。このような規制を緩和するために、報告システムを導入し、輸出入が許可される品目のみを表示するポジティブリストシステム(Positive List System)から輸出入が制限される品目のみを表示し、表示されてないものは許可するネガティブリストシステム(Negative List System)に変更しました。私は当時、事務官として法令と規制を改正する業務に携わっていました。

1990年代初めにはニューヨークにある国連多国籍企業センターで2年間派遣勤務をし、外国人直接投資に関する各国の政策などを深く研究しました。1996年には韓国のOECD加盟に向けた投資・金融分野の交渉を担当し、外国人投資の開放を大幅に拡大しました。

その後、国際金融審議官として働いていた頃には、 AMCHAM, 韓米経済研究所(KEI)とともに対米投資誘致施設団を派遣し、経済協力局長赴任当時、外国人投資委員会、税制減免を担当し、国際担当次官補として働いていた頃には韓米FTA交渉業務に携わりながら業務能力を積んできました。

今、韓国のオンブズマン制度は世界的に関心を集めています。制度の紹介と関心を集める理由について説明をお願いします。

外国人投資オンブズマンは、1999年10月外国人投資企業の苦情を解決して効率的なフォローアップをするために導入され、現在、7人の分野別の民間専門委員がオンブズマンとともに外国人投資企業の苦情解消を手伝っています。さらに、韓国は世界で初めて、オンブズマ制度を導入した国であり、国と投資家間の紛争を未然に防ぐ制度だという認識が世界に広がり、ロシア、ブラジルなどの国が韓国をベンチマーキングしています。

個人的にオンブズマン制度は、ロマ帝国時代の護民間制度が外国人投資家に適用されたのだと思います。すべての環境に馴染みのない異国で政府との取引で問題が生じた時、会社を経営する上で問題が起こった時、胸襟を開いて相談できるのがオンブズマン制度です。我々は今後も、外資系企業の立場に立ってともに悩み支援するパートナー、後援者であり続けます。

韓国の外国人直接投資の現状はどうですか。

GOP世界12位の韓国は、経済規模の大きい北東アジアの中心部に位置し、FTAネットワークを通じて、世界で3番目に大きな市場を構築しています。韓国はDRAM、ディスプレイ、化学、鉄鋼産業において世界トップレベルの競争力を誇っており、同時にダイナミックな市場を有している世界的なテストベッドでもあります。

しかし、韓国が直面している課題もあります。少子高齢化に伴い鈍化している経済や雇用問題も韓国政府が直面していしる問題として浮上しています。また、厳しい規制を緩和するのも韓国が解決すべき課題の一つです。今の政権で規制革新を推進しているだけに、今後、よりよいビジネス環境が整えることを期待しています。

韓国経済が発展を遂げる上で、外国人投資がなぜ重要なのでしょうか。

外国人直接投資は、学問的、実証的にも国の経済発展の重要な手段であることが証明されました。経済大国である中国も、1979年の改革開放政策がなかったら、今のような目覚ましい経済成長を遂げることはできなかったと思います。

韓国も「輸入代替産業の育成」ではなく「輸出中心の経済発展」政策を選び、「漢江(ハンガン)の奇跡」を成し遂げました。こうした事例は競争を通じ、産業競争力が強化されるということを裏付けています。外国人投資も資本流入の効果とともに、競争を通じて産業競争力を強化し、韓国の経済発展に貢献すると思います。また、韓国経済の喫緊の課題である雇用創出においても重要な役割を果たします。

外国人投資オンブズマンとしてのビジョンと覚悟をお聞かせください。

韓国にオンブズマン制度が導入されてから来年で20周年を迎えます。制度が成熟段階に差し掛かっているだけに、何より外資系企業の観点から全てのことを考え、韓国に進出している外資系企業の苦情をより実効的に解消し、ビジネスがしやすい環境を整えるために努力する予定です。こうした努力を通じて、韓国が信頼できる国である認識を世界に広めていきたいと思います。

今、朝鮮半島は平和を構築する方向に向かっています。南北間の緊張が緩和され、北朝鮮が市場を開放すると、北朝鮮の発展のために膨大な資本が必要になるでしょう。ところが、北朝鮮への投資において依然としてかなりの国家的リスクが存在しているため、初期段階から国際金融機関が北朝鮮に膨大な資本を注ぐと予想することは難しいです。すでに韓国に進出し、事業を展開している企業が先頭に立ち、北朝鮮へ投資を行う方がより理想的な方法だと思います。

それに従い、私はオンブズマンとしての任務をうまく遂行して、韓国に進出している外国人投資企業に効率的な事後サービスを提供し、将来の北朝鮮への投資のための環境が整えられるように手伝いします。


By Grace Park (gracepark@kotra.or.kr)
English Editor / Invest Korea



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