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韓国進出の成功事例

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[金融・保険 / その他] ヨズマ韓国法人(Yozma Group Korea)
作成日
2019.03.12
ヒット
1055


イスラエルのベンチャーキャピタルであるヨズマグループの

イ・ウォンジェアジア太平洋総括代表は、韓国での事業経験と世界的に影響力を発揮できる韓国技術の潜在力に対する意見を述べた。


イスラエルベンチャーキャピタル(以下「VC」)のヨズマグループは、数十年間築いてきたイスラエル・スタートアップの成功を韓国でも再現するため、15年に韓国法人を設立した。

人生の大部分をイスラエルで過ごしたイ・ウォンジェ法人長は、韓国の技術や革新的な力量に強い印象を受け、ヨズマグループの韓国法人を導くため、4年前に韓国に来た。本紙は、イ法人長の韓国での事業経験および世界的な影響力を発揮する韓国技術力の潜在力について話し合った。

ヨズマグループの概要と歴史を紹介してください。ヨズマはどんなサービスを提供しますか。

ヨズマグループはイスラエル初のVC企業です。より正確に言えば、最初の「ファンド・オブ・ファンズ (fund of funds)」です。「ファンド・オブ・ファンズ」とは、他のファンドやVCに投資するファンドを意味します。199 3年、イスラエル政府と民間グローバル投資家から4:6の割合で投資を受けて設立されました。

 紹介に先立ち、当時のイスラエルの状況を理解する必要があります。1993年のイスラエルは小規模な市場を持つ相対 的に小さな国家であり、当時進行中の湾岸戦争の影響で雇用が不足な状況でした。 1990年代、イスラエルに最も重要な 2つの課題は、雇用創出と技術基盤のスタートアップの育成でした。ヨズマグループの創業者であり会長であったイーガル ・エルリヒは当時イスラエルの産業通商部首席科学官(次官級)として、R&D(研究・開発)および技術基盤の企業投資を責任を 持っていました。エルリヒ会長は技術企業のためのインキュベータープログラムを創設し、イスラエル政府はスタートアッ プやベンチャー企業などの形でイスラエルの技術を事業化するため、24の技術インキュベーターを運営しました。

 驚くべき点は、イスラエルがR&Dで始めたが、そこで終わらなかったことです。イスラエルはスタートアップ史上最高の成 功を引き出しました。多くの国々がR&Dで始めて成果なく終わってしまうケースが多い反面、当時、雇用創出と技術の事業化 を渇望するイスラエルは目に見える成果を出すことに集中しました。

 1993年にヨズマグループは多くの技術基盤企業に投資し、そのうち23社はナスダックに上場するなど大きな成功を 収めました。現在では92のイスラエル企業がナスダックに上場されており、これは米国と中国に次いで世界で3番目の規 模です。この3か国の規模を比較してみてください。イスラエルの人口は約8百万人しかいないが、米国と中国は世界で最 も大きい国です。イスラエルが雇用と技術企業の不足という課題を克服するために、どのように革新と企業家精神を活用し たのかをよく見せてくれます。

 ヨズマグループはVCファンドを運営すると同時に、韓国で7つの技術インキュベーターであるヨズマキャンパスと韓国の 技術企業に投資するファンドを運営しています。エルリヒ会長は2013年ごろ、韓国市場に注目し始め、韓国技術企業に 多くの潜在力と機会があると判断しました。韓国の技術は実際に見事です。エルリヒ会長は、「技術の事業化」という側面 で、韓国がイスラエルの事例を引き継ぐと予想しました。

ヨズマグループが韓国に法人を設立した理由と韓国で事業をする長所は何でしょうか。

まず、韓国を選んだ理由は何よりも韓国の技術です。以前の韓国訪問で韓国科学技術院(KAIST)と蔚山科学技術院(UNIST) の技術力に強い印象を受けました。特に生命科学、ヘルスケア、医療機器およびサイバーセキュリティ関連分野が印象深か ったです。この分野に大きな機会があると考え、このような技術をスタートアップとベンチャーを通じて事業化すれば大き な成功を収めることができると予想しました。大半がまだR&D段階に留まっているため、世界市場で成功する可能性のある優 れた技術を事業化するために韓国に来ました。「韓国でファンドではなく、7つの技術インキュベーターで始めた理由がまさ にここにあります。「技術基盤企業の技術事業化、インキュベーティング(incubating)、アクセルレーティング (accelerating)が単に投資だけをするより重要であることを学びました。

 事例があります。エルリヒ会長が数年前に韓国を訪問した際、サイワールドという韓国企業の創業者に出会いました。サ イワールドは5千万人の韓国人に絶対な人気を博したソーシャルメディアプラットフォームです。サイワールドの創業者は サービスについて説明しながら一種のサイバーマネーである「ドトリ(どんぐり)」について説明しました。ドトリは今日 のビットコインと似ており、個人ホームページの背景音楽などを購入するのに使うことができました。私はまだその説明を 聞く時のエルリッヒ会長の表情を忘れることができません。彼はとても驚いて感銘を受け、サイワールドの創業者にこう言 いました。「もし最初からこのプラットフォームをグローバル市場に進出したら、今日フェイスブックは存在しなかったで しょう」とし、すでに韓国は十年、いや、それよりもずっと以前に技術力の面で優位に立っている状態でした。

 また、既に世界最高のユニコン(企業価値が10億ドル以上の非上場スタートアップ企業)の一つであるインターネット電話 スカイプについてお聞きになったものと考えられます。 韓国にスカイプと似たサービスであるダイヤルパッドがあったこと をご存知でしたか。ダイヤルパッドはスカイプより数年前に設立されました。しかし、該当企業は韓国市場で始めて韓国国 内だけで運営し、最後は破産しまいました。サイワールドの場合と同様に、ダイヤルパッドがもし世界市場に挑戦したら,ス カイプの成功に匹敵する水準に達したはずです。また、アップルのアイポッドよりも、以前はアイポッドに似たアイリバー がありました。グーグルについても話してみましょう。ネイバーがグーグルより1年先に発売されたのをご存知ですか。韓 国にユーチューブより先に発売されたパンドラがあったということは? ご存知のように、ユーチューブは結局グーグルに売 却されました。

 「キムギサ」と呼ばれるカーナビのアプリについて聞いたことがありますか。「キムギサ」が発売されたときと同じ時期 に、イスラエルには「ウェイズ」という類似のアプリがあり、ヨズマの下部ファンドでウェイズに実際投資しました。私が 2014年に韓国を訪問した当時、「次のカカオ、626億ウォン(約5560万ドル)にキムギサの買収」というヘッドラ インを見ました。両アプリはナビゲーション機能においてほぼ似ていたが、ウェイズはイスラエルのグーグル法人に約10 億ドルで売却されました。両社は同一のビジネスモデルを有していたが、評価された価値の面では大きな差を示しました。 「韓国企業がグローバルネットワークを活用できれば、未来の潜在力は巨大でしょう。ウェイズが成功したのは、最初から アメリカ、ヨーロッパなど世界市場に進出しているからです。一方、キムギサは依然韓国国内市場に留まっていました。

 韓国人は常に「韓国は先導者になるべきだ」と言うが、実際、韓国はすでに先導者です。お話しました全ての技術基盤企 業と製品は韓国で始まり、そのまま国内市場に留まっています。もし、これらの企業が世界市場へさらに早く進出したら、 すでに今日のフェイスブック、グーグル、ユーチューブなどの位置に上ったはずです。

ヨズマグループが注目している韓国の主要分野や特徴は何ですか。

現在グローバル技術トレンドはバイオに向かっています。バイオは医療機器、ヘルスケアなどを包括する技術で、韓国が 実際に強みを持つ分野です。私たちは実際、韓国を「バイオコリア」と呼びます。主に五松、板橋、天安などに位置する韓 国のバイオ業界に注目しており、韓国の病院、医療機関、バイオ分野のR&Dセンターなどと協力しています。韓国政府はすで に以前からバイオ分野に投資、育成及び支援を決定しました。一般的に民間投資家は大きなリスクを回避するため、政府が まずこの分野で目に見える成果のために努めたのです。バイオ分野の開発は多くの時間と資金を必要とするため容易ではな いことです。それにも関わらず、抗がん、免疫、糖尿などと関連した分野は重要性も高まっているだけでなく、多くの人々 が健康とウェルビーイングに関心を持ちながらより注目される分野になっています。また、バイオ分野はスマート、デジタ ルヘルスケアにより急速に発展し、ますます多くの技術と融合しています。バイオは人工知能(AI)、ビッグデータおよびブ ロックチェーンとつながっており、医療機器およびモノのインターネット(IoT)企業も次第にバイオ分野と提携しながら臨床 実験などの様々な分野に関わっています。以前とは違って、産業と技術の融合の様相が次第に明らかになっています。さま ざまな分野の融合・発展が進み、グローバル投資家らは韓国のバイオ分野に関心を持っています。

韓国で事業をしている間に直面した挑戦課題があったとしたら何だったでしょうか。

初めて韓国では、「ディルソーシング(deal sourcing:投資先の発掘)」が難しかったです。しかし、この4年間、韓国政 府、省庁、機関、病院、他の投資家と様々なパートナーシップとMOUを締結し、これによりその能力を高めることができまし た。

 また同期間、大邱-慶尚北道、青羅、ソウル、板橋、天安などの多くの地域にヨズマキャンパスを設立したことがこれも大 きく役立ちました。したがって、ヨズマグループが挑戦を直面したことはありましたが、成功的に乗り越えたと申し上げた いです。インキュベーターの設立、投資先および事業の発掘においてパートナーシップの助けをたくさん受けました。

パートナーシップを強化するために韓国のどんな企業/政府機関と協力していますか。

外国で事業を始めるのは非常に難しかったが、KOTRAの国家投資誘致機関であるInvest KOREAの会計・法律諮問の提供が大 いに役立ちました。ヨズマグループのような企業の場合、多くの規制を遵守する中で投資先を発掘したり、企業を運営する ことは容易なことではないですが、Invest KOREAの専門家は韓国で事業を始めた時に必要な適切な指針を提示し、そのおか げで手続きなどにかかる時間と努力、資本を節約することができました。

 KOTRAのほかにも各分野を担当する政府部処で多くの支援を受けました。保健福祉部はバイオ分野で、産業通商資源部は技 術分野で支援して取り引きを成功させることができました。

 また、私たちは病院、R&Dセンター、その他の機関と協力し、持続的なパートナーシップを拡大しています。特に、大学や R&Dセンターとのパートナーシップを拡大しつつあるが、このようなパートナーシップがディール・ソーシングの核心であり ,韓国ファンドのディール・フロー(deal flow:投資の流れ、投資比率)につながるかります。

韓国とアジアでヨズマグループの今後の計画は何ですか。

香港にはヨズマグループアジア代表部があります。シンガポールと日本にも支社があります。「我々の主な目標は、アジ ア大陸全般にわたるネットワークを構築することです。アジア主要都市に布陣しているヨズマグループの拠点間の緊密な協 調は、各国で事業活動を営む上でお互いを支援してくれるでしょう。

 また、専門性を通じて、後続投資(follow-on investment)を誘致し、韓国企業をグローバルネットワークに繋げ、戦略的 な投資につながるようにする計画です。我々の目標は、ヨズマグループに投資した韓国企業への後続および戦略投資を支援 し、海外進出を拡大することです。

韓国のVCとスタートアップ市場で競争優位を持つためのヨズマグループの戦略は何でしょうか?

ヨズマグループが韓国に進出したのは、わずか4年で、すでに20年以上活動した韓国内のVC会社と同じ水準とは言えま せん。そのため、堅固なディル・ソーシングとディルプローを保有し、韓国企業に対する理解と情報の豊かな韓国VC企業と パートナーシップを締結するわけです。

 その代わり、我々は優秀なグローバルネットワークを持っています。ヨズマグループはイスラエルとシリコンバレーの技 術基盤企業と良い関係を維持しています。世界中に分布するヨズマグループの支社とアジア地域ネットワークを通じて、国 内VC企業とともに特定企業に共同投資を推進することができます。韓国のVC企業は、そのような企業が国内市場で成功でき るようにサポートすることができ、ヨズマグループは彼らをイスラエルやシリコンバレーの技術基盤企業と連結して、世界 市場進出を助けることができます。ウィンウィン協力です。このようなパートナーシップこそ、我々を成功へ導く最善の方 法だと思います。

 2年前、エルリヒ会長が韓国へ来て、多くの企業の創業者と会ってイスラエルに戻る飛行機に乗る前に空港で話したこと があります。 韓国企業を見ると、アンデルセンの童話の醜いアヒルの子が思い出されます。外国人投資家たちが韓国で始ま ったばかりの小さいが革新的で優秀な企業を見ると、彼らの目には醜いアヒルの子ではなく、素敵な白鳥が見えます。不幸 にもこれらの韓国企業は自分を醜いアヒルの子だと思って国内市場に安住します。一方、グローバル投資家らは、これらの 企業と技術において、世界市場に進出するチャンスがあれば、大きな成功を収められる潜在力を発見します。したがって、 ヨズマグループはこのような白鳥を発見するための旅程、あるいは探険を続けたいです。韓国では懸命に探してみれば、グ ローバル市場に進出できる白鳥を見つけることができるからです。


By Grace Park (gracepark@kotra.or.kr)
Executive Consultant
Investment Public Relations Team / Invest Korea
Korea Trade-Investment Promotion Agency (KOTRA)



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