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韓国進出の成功事例

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BNPパリバ韓国(BNP Paribas South Korea)
作成日
2019.04.08


フィリップ・ノワーロBNPパリバ韓国代表が韓国の銀行産業に対する識見と
韓国での事業経験を聞かせてくれた。


BNPパリバ韓国代表のフィリップ・ノワーロは2005年貿易金融戦略と事業企画、マーケティング部門代表およびフォーティス(現BNPパリバフフォルティス)貿易金融部門の理事会でBNPパリバグループに合流した。2009年から2011年まではBNPパリバがフォルティス銀行を買収する過程でBNPパリバとBNPパリバフォルティス間の金融部門統合業務を指揮し、2011年BNPパリバアジア太平洋地域の事業企画代表職を務め、シンガポールに移した。その後、2013年10月にアジア太平洋地域の企業受信金融部門の事業企画代表に任命され、アジア太平洋地域のグローバルソリューションも担当することになった。

2015年7月、BNPパリバ韓国代表に就任して以来現在まで韓国内のBNPパリバグループの全般的な業務を総括し、特にソウル支店の運営の責任を負っている。キャリアを韓国に移した理由への質問に対し、シンガポールでの役割も満足していたが、韓国代表を勤めることを通じた新しい知識と挑戦が期待されたので、韓国への赴任提案を受け入れ、ソウルでの生活を楽しませているとの回答が返ってきた。本紙はBNPパリバグループ、韓国の銀行産業、韓国での事業経験をフィリップ・ノワーロ代表に直接聞いてみた。

BNPパリバについて紹介してください。

当社の歴史は200年が経ち、そのルーツは1822年までさかのぼります。BNPパリバは2000年、フランスの1位銀行であるパリ国立銀行(BNP)とパリバの合併で設立し、グループの中心であるBNPは1848年に設立された二つの銀行であるパリ国立割引銀行(CNEP)とフランス国立商工銀行(BNCI)の合併で1966年に設立されました。 グループ内の最も古い法人はベルギーの系列会社であるBNPパリバフォルティスで、およそ1822年に始まりました。

BNPパリバグループは全世界72カ国に進出しており、20万2千人以上の職員が勤務しています。主な活動分野は3部門で、小売金融、国際金融サービス、そして企業顧客および機関投資者を対象とする企業金融(CIB)がそれです。アジア太平洋地域では、1860年に進出した以来、業界を代表するグローバル金融機関のひとつとして成長し、現在13カ国で万8千人余り*の職員が顧客のニーズに合う金融商品とサービスソリューションを提供しています。
* 提携会社除く

韓国では、1976年にBNPの支店が設立され、2016年に創立40周年を迎えました。 現在は500人上の職員が勤務し、韓国の主要企業、金融機関や個人投資者を顧客としています。また、企業金融(CIB)を通じて資金調達、諮問、資本市場のソリューションを提供する一方、新韓金融グループとの戦略的提携を通じて保険と資産運用ソリューションも提供しています。

BNPパリバが韓国に支店を置いた理由と、韓国で事業をする長所は何でしょうか。

先ほど申し上げたように、BNPは1976年、パリバはその翌年ソウル支店を開設しました。以後、2000年代初めに非銀行部門に事業を拡張し始めました。2001年、BNPパリバカーディフが韓国に進出し、BNPパリバグループは、新韓金融グループと戦略的提携を締結しました。 両グループはこれを基盤に保険と資産運営の分野でも合弁会社を設立したが、BNPパリバカーディフ生命保険とBNPパリバカーディフ損害保険、そして新韓BNPパリバ資産管理がそれで、これらは現在まで成功的に運営されています。また、BNPパリバ証券は2002年に設立されました。

韓国は世界で最も早く成長する国の一つであり、今後も成長を続けると見られます。私たちは40年前から韓国で韓国の顧客にサービスを提供しました。欧州に基盤を置いた代表的なグローバル銀行で、特に、欧州市場への専門性を基に、顧客の海外市場への進出を支援し、同時にグローバル企業の韓国での事業を支援できることが当社の強みです。我々は堅実な顧客基盤を保有しており、事業は継続的に成長してきました。

韓国の金融業(あるいは金融制度)は他の国とどのような違いがありますか。

韓国の銀行産業はほとんどが全国的に運営する多数の国内銀行、少数の地方銀行、それで国際銀行で構成されています。大半の国際銀行は企業や投資金融に集中している反面、国内銀行は小売金融から企業金融まで全ての金融サービスを提供します。

また、韓国の銀行産業は銀行業務と証券業務の区分が非常に明確なことが特徴です。 (これは90年代以前の米国の銀行産業あるいはその数が少ないが、現存する日本の一部の銀行産業と類似した形です。)

韓国の顧客を対象とするBNPパリバの商品開発戦略は何ですか。

当社は企業金融機関として韓国および海外にある韓国企業の顧客にソリューションを提供しています。BNPパリバの銀行およびグローバルネットワークは、国際的な活動を行う韓国の大企業、特に輸出志向の韓国経済支援に最適です。

保険の側面では、カーディフが生命保険および損害保険で保有している国際的な専門知識を活用し、我々の最終顧客のニーズに合わせようとしています。このため、新韓金融グループと連携し、合弁会社を設立しました。資産管理においてもこのようなアプローチをとっています。

特に、新韓金融グループとの戦略的提携は18年間成長してきており、両社にとって役立っています。BNPパリバは韓国内で新韓金融グループの確固たる地位が利用でき、新韓金融グループは欧州および海外でBNPパリバの国際的地位を活用できます。

韓国で事業を展開する過程で経験した困難がありますか。

一つ目は銀行業務と証券業務の明確な区分です。他の国では全然区別されなかったり、区分があってもこのように明確ではありません。

さらなる課題は、状況が悪化すれば外国企業はいつでも韓国を離れる可能性があるという現地の認識です。韓国に進出してかなりの時間が過ぎた今でも、私たちは韓国で事業を続けるかという質問を常に受けます。最近、外国の銀行が様々な理由で規模を縮小したり、市場から撤退したことが一部の事実ではあるものの、BNPパリバは韓国が成長し続ける市場であり、他の先進国よりも早いスピードで成長していることを知っており、大きなチャンスがあると考えています。

韓国がBNPパリバのような外国企業にもっと理想的なビジネス環境を提供するため必要なのは何でしょうか。

これには政府の支援と企業の投資すべてが必要です。韓国は技術的に非常に先導的な国家です。もし韓国政府と規制当局がフィンテックの発展を積極的にサポートし、外国企業の参加を誘導すると、良い機会が生まれると思います。

その他、いかに堅実な金融制度を造成し、金融機関が成長するかについて規制当局と持続的な対話をしていくことが不可欠です。

ビジネス・パートナーシップを強化するために、韓国のどのような企業または政府機関と協力しましたか。

韓国では新韓金融グループと戦略的パートナーシップを結んでいます。その他にも輸出信用機構、銀行協会、その他の様々な機関と協力しています。また、韓国の立派な大企業である企業顧客が国内外で活動できるように努力しております。

韓国の銀行業界で競争力を確保するためのBNPパリバだけの方策は何でしょうか。

私たちは社員が成功の核心だと信じているので、BNPパリバを社員に「働きやすい環境」を造成するように努力しています。優秀な社員を採用し、成長できるようにしています。そのために、国内あるいはシンガポールのAPACキャンパスにおいて持続的な学習機会を提供しています。また、社員がグループ内で空席の職務への移動機会を積極的に考慮し、キャリア開発に力を入れています。より日常的なレベルでは、包容的な企業文化のため、様々なイベントを開催しています。最近は一緒にアイススケートをしに行きました!

韓国およびアジア地域でビジネス関連BNPパリバの今後の計画は何ですか。

当グループは、国連の持続可能な開発(SDG)を支持する具体的な計画を持っており,運営すべての部分に基本的な原則を適用しています。倫理的で責任ある行動を特徴とする企業文化を造成するようとします。また、金融と投資に対する我々のアプローチ方式と社会貢献事業を通じて社会に肯定的な影響を与えようとします。最後に、低炭素経済への移行に積極的な役割を果たしたいと思います。

我々は世界の中でも発展を続けているアジア地域に属している韓国の顧客のために最善を尽くします。また、BNPグループの計画をサポートするため、韓国の顧客にも我々の原則を知らせる方法をいつも模索しています。


By Grace Park (gracepark@kotra.or.kr)
Executive Consultant
Investment Public Relations Team / Invest Korea
Korea Trade-Investment Promotion Agency (KOTRA)



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