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韓国進出の成功事例

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ダリッジ・カレッジソウル(Dulwich College Seoul)
作成日
2020.12.14
 


危機にも持続可能な教育に向け

グズムンドゥル・ヘグナー・ヨンソン、ダリッジ・カレッジのソウルキャンパス校長に会う。

 
KOTRA Expressはグズムンドゥル・ヘグナー・ヨンソン、ダリッジ・カレッジのソウルキャンパス校長とのインタビューを通じて、韓国における国際学校の運営状況とともにコロナ禍にも持続可能な教育環境を提供するために努力する韓国政府の危機対応能力に関する談論を共有する。

 

 
 

イギリスロンドン南部に位置するダリッジ・カレッジ(Dulwich College)は、1619年に男子校として開校した由緒ある名門私立学校だ。ロンドンを皮切りに、分校のダリッジ・カレッジインターナショナル(DCI)を世界中に設立し、速いスピードでダリッジ同門ネットワークを拡張しており、韓国では2010年にダリッジ・カレッジソウル(DCSL)が正式開校し、4番目のダリッジファミリーとして合流することになった。現在、ソウルキャンパスには約40カ国から18歳までの学生700人以上が在学している。

ヨンソン校長は今年初め赴任前に、ノルウェー所在のレッド・クロス・ノルディック ・カレッジ(United World College Red Cross Nordic)校長職を務めた。アイスランドで生まれた彼は、両親や親戚と一緒に世界各地を旅しながら幼年期を過ごした。

ヨンソン校長はイギリスユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London·UCL)とシェフィールド大学(University of Sheffield)で考古学を専攻し、ケンブリッジ大学(University of Cambridge)およびアイスランド国立博物館(National Museum of Iceland)が後援する中世~バイキング時代の遺物発掘プロジェクトにも数回参加した。

音楽への情熱のため、アイスランド・レイキャヴィーク(Reykjavik Academy of Singing and Vocal Arts)とイギリス王立音楽アカデミー(Royal Academy of Music)で声楽を学んだ。その後、セルビア・ベオグラードに移住し、現地の国際学校で音楽講師として活動し、彼はこの時期が人生のターニングポイントとなり、教育者として第二の人生を踏み出すきっかけになったと伝えた。ヨンソン校長は、家族と共にイタリア、中国、アラブ首長国連邦など各国を回りながら、世界の多様な教育環境を体験している。

KOTRA Expressはグズムンドゥル・ヘグナー・ヨンソン、ダリッジ・カレッジのソウルキャンパス校長とのインタビューを通じて、韓国における国際学校の運営状況とともにコロナ禍にも持続可能な教育環境を提供するために努力する韓国政府の危機対応能力に関する談論を共有する。

 

韓国に関心を持つようになったきっかけを教えてください。

知人の中で、アジア地域で勤務していた方も多く、私も教育者としてダリッジ・カレッジファミリーのことをずっと前から知っていました。世代を重ねながらダリッジファミリーと深い縁で結ばれた方々を通して歴史と伝統、教育への献身を学ぶことができました。

ソウルキャンパスの校長職募集広告を見た時、教育機関としてのブランドにも魅力を感じましたが、東アジアに再び発令を受けるという事実に興奮しました。私がダリッジファミリーの家族になって、どれだけ感謝しているか分かりません。
 
韓国の歴史、経済、文化などどんな部分で一番魅力を感じましたか。

私は長い歴史とともに、朝鮮戦争から約半世紀の間に目覚しい成長を遂げた韓国の底力に驚きました。

また首都のソウルは非常に清潔で組織的に発達しているだけでなく、世界レベルの治安を誇り、ヨーロッパにもない先進的な大衆交通システムが定着しています。食べ物はどんなにおいしいのか…。 特に韓国料理特有の香り、質感、色などが非常に魅力的です。

教育者として韓国の教育システムにも非常に関心が高く、韓国の伝統価値の根源といえる儒教文化も学びたいです。

国際学校を運営するにあたって、韓国の教育環境が持つメリットは何でしょうか。

私は韓国の教育熱心な両親、そして先生を尊敬する雰囲気を感じました。最近のように教権の威信が傷つけられ、世界的に教育の方向性が進むべき道を失った時期に、非常に新鮮な衝撃でした。

そして韓国でお目にかかった周りの方々の歓待と暖かい呼応にも感動しました。この場を借りて感謝申し上げます。

韓国ならではの先進的な教育環境のおかげで、能力のある教員人材も簡単に誘致できると思います。また、いつでもソウル都心のあちこちに緑地や公園などを見つけることができ、近くにある山や海、島へ旅することもできます。

しかし、このような優秀な教育環境の裏面をよく見てみると、成功に執着する親の歪んだ教育熱が、子供たちに負担になる場合があります。これは青少年たちのメンタルヘルスと健康にも悪影響を及ぼすと思います。

私たちが追求すべき真の価値が何なのか、そして成功の定義が何なのかを振り返り、地域社会と共同でその方向性を共に模索していくのが必要だと思います。

 

ビジネスパートナーシップを強化するために、協力している韓国の企業、商工会議所、または公共機関があればご紹介ください。

ダリッジ・カレッジは、韓国における私立学院の運営に関する法律と制度を遵守するために教育当局、そして商工会議所と緊密に協力しています。このようなパートナーシップを通じて、ダリッジ・キャンパスは名門私立としての地位を築くだけでなく、学生に学習の機会を提供し、教職員とそのご家族がダリッジ・コミュニティの一員として活動・交流できるよう支援しています。

ダリッジ・カレッジは、いつも革新的な機会を積極的に探しています。世界的な教育施設が設立されたダリッジ・ソウルキャンは、地域社会とともに発展できるよう協力していきたいと思います。 
 

国際学校のような外国の教育機関が韓国に望む支援策は何でしょうか。

実際、より多くの学生に良質の教育と専門知識を提供したいですが、私立国際学校の場合、規制が多少厳しいと思います。教育市場が自律性を確立すると、主体にはより広い選択肢が与えられ、これによってレベルの高い学習環境、切磋琢磨、革新の場が造成・発展するのはすでに20年以上の研究を通じて立証されています。

私立教育機関としてのダリッジ・カレッジは、これまでの全人教育・革新的思考の涵養(かんよう)に心血を注いできました。今後、韓国の教育機関とも緊密に協力して、教育専門家との交流を活性化し、一層拡大していきたいと思います。

韓国はコロナ禍から安全な国だと思いますか。そうだとしたら、その理由について教えてください。


もちろんです!ソウルは最も安全でクリーンな都市の一つだと断言できます。韓国政府は非常に優れる新型コロナ危機対処能力を立証しました。

一部の国ではいまだにマスクによる感染防止効果の有無を検討し、非生産的な論議が行われている中で、韓国の皆様が速やかにマスク着用の義務化に順応し、あちこちに手指消毒を設置して生活防疫を日常化しているのを見ると実に感嘆します。

 


コロナ禍以降、社会的距離の確保指針によってオンライン授業を行っている教師と生徒たち(写真提供:ダリッジ・カレッジソウルキャンパス)



“お陰様でチャレンジ”に参加して新型コロナの最前線にいる医療従事者へ感謝を伝えている生徒たち(写真提供:ダリッジ・カレッジソウルキャンパス)



最近、韓国は政府主導のニューディール政策を発表しました。その目標の一つは、教育環境のデジタル化です。一言でいうと、小中学校から高校、職業訓練に至る一連の学習インフラをデジタル化し、オンライン教育を強化する内容です。コロナパンデミックの影響で持続可能な教育環境づくりに関心を寄せている韓国政府の政策について一言お願いします。


ダリッジ・カレッジも教育当局の指針のおかげで、コロナ禍を乗り越えることができたと思います。政府の社会的距離の確保を段階的に防疫規則を遵守し、オンラインとオフライン授業を並行してきました。韓国はITインフラがよく発達しているため、効率的に運営できたと思います。

実際、教育環境のニューノーマルは、生徒や教師、そして保護者にとってチャレンジでしたが、同時にこれをきっかけに市民が強力な社会的団結を成し遂げたと思います。国民と地域社会の安全を図るため、政府主導の周到な防疫対策で危機を克服することができたと思います。


 


By Grace Park
Executive Consultant
Investment Public Relations Team / Invest Korea
Korea Trade-Investment Promotion Agency (KOTRA)


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