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韓国進出の成功事例

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より良い未来に向けたスマート技術:オンセミ・コリア(Onsemi Korea)
作成日
2022.03.08
강병곤 온세미코리아 대표이사

Invest Koreaがオンセミ・コリア代表取締役のカン・ビョンゴン氏にお会いし、オンセミの韓国ビジネスと彼のビジネス経験についてお聞きしました。

米アリゾナ州フェニックスに本社を置くオンセミはセンサー、電力管理、コネクティビティ、カスタム、SOC(System on Chip)、アナログ、ロジック、タイミング、ディスクリート半導体メーカーです。

Invest Koreaがオンセミ・コリア代表取締役のカン・ビョンゴン氏にお会いし、オンセミの韓国ビジネスと彼のビジネス経験についてお聞きしました。

自己紹介をお願いします。

ワン・クラブ・マンではありませんが、35年前に現在のハイニックスの前身である現代電子の半導体事業部に入社してから今までIDM(Integrated Device Manufacturer、設計から製造まで垂直統合で手掛ける半導体メーカー)で働いてきました。ハイニックスでのキャリアは中国のWuxi Fabの責任者が最後で、2010年に新しいことにチャレンジしようと思い、外資系半導体メーカーのフェアチャイルドコリア半導体の代表取締役を務めました。2016年、グローバルフェアチャイルドをオンセミ(以下、オンセミ)が買収してからはオンセミ・コリアの代表取締役として働いています。

私がこのように長い間、国内外の企業で働き続けることができた原動力は韓国半導体産業の高い製造技術力とそれに基づいた生産能力にあると思います。これからもこのような技術と生産能力を育成し、より発展させることに役に立つよう努力します。

オンセミ韓国支社の設立の経緯をお話しください。

2016年にフェアチャイルドを買収する前のオンセミはLow Voltage製品には強かった反面、High Voltage製品には弱かったのですが、フェアチャイルドの3つのファブを買収する当時、High Voltage生産ができるのは韓国ファブしかなかったため、大きく注目されました。その後、オンセミはLow VoltageからHigh Voltageまでの製品ポートフォリオを完璧に構築することができ、これは韓国ファブがあったからこそのことであると評価されました。また、買収直後に行われたFOA(Fab Owner Association)測定を通じてオンセミの各事業場を比較した結果、韓国はファブの競争力を示す最も重要な指標である製造原価分野で最高レベルを示しただけでなく、歩留まり(99%超過)、部品交換費用、装備稼働率などほとんどの分野で優れた水準を示し、他国の事業場のロールモデルになりました。

このような成果は本社の関心と投資につながり、今後オンセミの主力製品となるSiC(シリコンカーバイド) 製品の生産に向けた投資が進められているところです。特にSiCは原料そのものに多くの欠陥があるため、品質保証が難しく量産化が厳しいですが、韓国ファブは数多くの難点を克服し、SiC量産の初期である2014年に製品を開発し、2015年にダイオード、2018年にMOSFETの発売に成功しています。このようにグローバル・オンセミのビジネスの観点からすれば、韓国ファブの飛びぬけた能力と努力によって韓国でのビジネスを維持し、追加投資を受けることができたと思います。

産業立地としての韓国のメリットは何ですか。

韓国の半導体人材の高い学歴と技術水準が一つのメリットだといえます。 最近の統計によると韓国は半導体関連会社が1,100社余りで、従事者数も17万人に上っています。 このうち素子分野の人材が約60%を占めているため、多様な経歴を持つ人材の確保ができるというメリットがあります。 新入社員の場合も、韓国は相対的に高い教育熱によって毎年電気/電子及び素材を専門とする約2万人の学生が輩出されており、半導体はその学生たちにも好感度の高い産業であることから、優秀な人材が確保できる環境が構築されています。

弊社のビジネスはメモリ以外の半導体分野ですが、メモリ分野の世界最高の競争力を持つ韓国の製造プロセス技術力は投資の効率性及び価格競争力の確保において有利な条件である上、韓国は世界最高レベルの5G通信インフラやスマートフォン、自動車などのシステム産業が発達しているため、これと連携された半導体技術の開発及び需要基盤の確保にメリットがあると思います。特に最近は、K半導体戦略のように国を挙げての税制支援、金融支援、規制緩和など、半導体産業に対する政府の確固たる支援の意志が弊社の半導体ビジネスにおいてより良い環境を作っていると思います。

강병곤 온세미코리아 대표이사

韓国の半導体/製造業の特徴は何ですか。韓国市場を攻めるためのオンセミの戦略は?

韓国は優秀な人材と半導体産業のための強い基盤産業があり、革新的な企業文化と政府の支援によって最高の競争力を備える環境がきちんと造成されていると思います。

弊社はこのようなメリットを十分利用し、最高の品質はもちろん市場のニーズに応える生産システムを構築することで、韓国だけでなく世界最大、最高のパワー半導体の生産基地として成長することを期待しています。

韓国のグリーンニューディール、デジタルニューディール、ESGのような政策はオンセミにどのようなチャンスを与えると思いますか。

もはや環境に対する企業の対応は利益を創出するための一つのアイテムではなく、生き残りにかかわる問題になっています。 このような韓国の政策は生産製品から運営まで弊社が追求する方向と一致しており、韓国でのビジネスの面で弊社に有利に働くと思います。弊社が保有するソリューションである最高効率の太陽ストリング、産業用電力及び貯蔵システムのためのスマート電力技術で、産業市場で持続可能なエネルギーの進化を進めており、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)とSiCをも含む高効率スマート電力ソリューションで充電スポットなどのエネルギーインフラを構築しています。

それに、韓国ファブで重点的に生産しているSiC製品は、電気自動車向けの半導体で、シリコン半導体に比べて高電力で安定的に作動し、電力損失を従来の10%強から約4%まで減らすことができ、電気自動車の燃費を10%以上向上させることはもちろん、CO2排出低減効果もあります。2020年から各国のESG強化政策によって電気自動車市場が爆発的に成長しており、2025年まで約5倍以上の高成長が予測されている状況であり、SiC半導体の需要も大きく成長するものと予想されます。

オンセミのビジネスパートナーシップを強化するために協力している韓国企業/機関はどこですか。

弊社が現在事業を営んでいる富川市と京畿道からは、投資に対する現金及び税制支援、規制改革などを通じて大きく助けていただいており、企業支援を担当する政府部処(産業通商資源部)、支援団体(商工会議所など)は弊社を含む半導体産業全般に対して集中的な支援を行っています。

装置産業である半導体の場合、ビジネスの成功のためには特に設備会社及び原材料供給会社との緊密なパートナーシップが必要です。弊社は韓国のSKシルトロン、LS-Nikko、ソルブレイン、SKマテリアルズ、ウォンイク、ラム・テクノロジーなどの大手/中堅企業やジョイン・テクノロジーなどの小さいながら強い素材・部品・装備メーカーと強力なパートナーシップを構築しています。このような韓国企業とのパートナーシップは、原材料及び設備の供給リスクが日増しに高まっている現実を考慮すれば、ビジネスの成功において欠かせない要素になりつつあります。弊社は韓国企業との活発な交流を通じて弊社の安定的な運営はもちろん半導体産業が国の中核産業としてより発展することに役に立てるべく努力しています。

韓国及びアジアにおけるオンセミの今後の目標は?

オンセミは2040年までカーボンニュートラルの達成を目標としており、電気自動車及び自動運転車の実現に欠かせないSiC半導体、イメージセンサーなどの中核部品の供給能力を高めつつ、ビジネスを展開しています。これは先ほど申し上げた韓国の様々な産業政策に一致するビジネスであり、韓国ファブはSiC半導体と高効率パワー半導体を中心に未来産業に必要な中核部品を韓国及び全世界に供給する能力を強化していきます。

特に、SiC製品の生産設備を拡充するための持続的な投資、製品ポートフォリオの拡大、ファブ歩留まりの向上、独自的な生産設備の性能改善を通じて、数年内に世界最大のSiC生産基地になるとみています。

강병곤 온세미코리아 대표이사

By Grace Park
Executive Consultant
Investment Public Relations Team / Invest Korea
Korea Trade-Investment Promotion Agency (KOTRA)

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