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韓国進出の成功事例

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駐韓ドイツ商工会議所会頭:マーティン・ヘンケルマン会頭インタビュー
作成日
2023.07.10
Dr. Martin Henkelmann, Korean-German Chamber of Commerce and Industry (KGCCI)

Invest KOREAはマーティン・ヘンケルマン韓独商工会議所会頭に会い、彼の経歴と韓独ビジネス協力について話し合いました。

マーティン・ヘンケルマン会頭は、過去20年間、民間と公共分野を網羅する様々な企業と一緒に働き、個人的、専門的な経験を蓄積し、この資産を基に現在業務に取り組んでいます。ヘンケルマン会頭はドイツの弁護士として、様々な海外企業や国際協会で4年以上活動し、成功した経歴を築いてきました。 主チュニジアドイツ商工会議所会頭と駐フィリピンドイツ商工会議所会頭を務め、その後、韓独商工会議所会頭に就任しました。

2021年5月に韓独商工会議所会頭に選ばれたヘンケルマン会頭は、新型コロナウイルス感染拡大にも、チームを見事に成長させました。韓独商工会議所のサービスとイベントをイノベーションし、メディアへの露出を高め、協力のための戦略的パートナーシップを拡大・強化しました。テニスとフィールドホッケーを愛するヘンケルマン会頭は現在、配偶者と2人の子供と一緒にソウルに住んでいます。

Invest KOREAは、ヘンケルマン会頭のキャリアと長い歴史を誇る韓独ビジネスパートナーシップに関する考えをお聞きしました。
Dr. Martin Henkelmann, Korean-German Chamber of Commerce and Industry (KGCCI)
今までのキャリアと韓国で働くようになったきっかけについて教えてください。

私のキャリア全般を貫くものがあるとすれば、それは国際舞台で活動する企業で働きたいという私の情熱でした。私はドイツとフランスで法律を勉強し、その後、法律事務所や法律顧問企業、大規模企業協会に携わってきました。

そのため、ブリュッセル、ベルリン、パリなど多くの地域で働きました。その後、2014年に海外ドイツ商工会議所に加わることになり、駐チュニジアドイツ商工会議所と駐フィリピンドイツ商工会議所で会頭を歴任しました。2021年からは韓独商工会議所の会頭となり、韓国での生活を始めました。

韓独商工会議所の主な任務と韓国企業や産業組織が進めている事業について教えてください。

42年の歴史を誇る韓独商工会議所は韓国で2番目に大きい外国商工会議所として、約500人の会員を保有しており、28人の多言語対応可能なスタッフで構成された専用チームも運営しています。ドイツと韓国間のビジネス活性化促進に集中し、両国企業の交流を支援するため、詳細な市場分析、代表団訪問の活性化、企業マッチングなど、企業協力を成功させるための包括的な支援を提供しています。

韓独商工会議所では、企業マガジン「KORUM」とドイツ企業の韓国市場評価を反映する企業信頼度調査、ドイツ企業に関するCSR年次報告書と週刊ニュースレターを発行するなど、主要な情報提供先としての役割を果たしています。さらに、様々なネットワーキングや情報交流イベントを主催し、ドイツと韓国財界の提言を発信しています。

また、無数の韓国企業を支援してドイツの主要国際見本市に参加できるようにしました。メッセ・ベルリン、IFA、メッセシュトゥットガルト、ニュルンベルク国際玩具見本市など、多数の大きな国際見本市を公式に代表しており、2021年韓独エネルギーパートナーシップの公式韓国事務局に指定され、両国間の持続可能かつ革新的なエネルギー協力を約束しました。

代表的な事業としては、毎年主催するKGCCIイノベーションアワード、産業と国の境界を越えて女性役員のためのメンタリングプログラムを提供する女性リーダーシップ団体「Women in Korea」、独・韓の職業教育プログラムであるアウスビルドゥング(Ausbildung)などがあり、これを基に様々な産業で高スキル人材を育成しています。
Dr. Martin Henkelmann, Korean-German Chamber of Commerce and Industry (KGCCI)
韓国に進出したドイツ企業の競争力を強化するために協力している韓国のパートナーはありますか?

韓独商工会議所はありがたいことに、韓国の著名な機関や地域と緊密な信頼関係を構築しています。KOTRA、外国人投資オンブズマン事務所と様々な省庁、特に産業通商資源部と大きな協力を続けており、京畿や全北など多数の地域と手タッグを組んで成果を出してきました。また、仁川、京畿、蔚山、釜山、大邱・慶北、そして光陽などの地域の経済自由区域との協力は、投資および貿易機会の拡大に重要な役割を果たしました。特に、ソウル市、安山市との強固なパートナーシップを基盤に協力を行っており、大韓商工会議所と韓国貿易協会とともに民間部門のための努力をしています。

ドイツ企業が見ている韓国市場の重要性を知りたいのですが、特に国内のどのような事業と産業でドイツ企業が活発に活動していますか?

韓国市場は急速に成長しました。 ドイツにとって韓国はアジアで3番目に大きい貿易国です。

特に韓国の自動車および自動車部品、製薬と化学だけでなく、機械工学産業で多くのドイツ企業が頭角を現しています。さらに、流通、消費者製品、金融サービス、検査及び認証市場でもドイツ企業が競争力を発揮しています。

韓国市場のメリットは何ですか?

まず、韓国は全国を網羅する優れたICTインフラを備えています。堅固なネットワークを基盤にスムーズな接続性を提供し、企業が最先端の技術能力をうまく活用できるようにしています。 また、道路や鉄道、港湾などの交通インフラがビジネスを支えています。

第二に、韓国は高度な産業化を達成した国で、有数の企業がバッテリーや半導体など主要産業をリードしています。韓国市場への進出を通じて、ドイツのバッテリー及び半導体企業は韓国企業と協力システムを構築し、当該市場に参加・貢献することができます。

最後に、韓国の1人当たり国内総生産で消費財が占める割合が非常に高く、高級品やハイエンド製品に対する消費傾向が高いです。 さらに、韓国は市場をリードする国であり、特に東南アジアなど様々な国へのゲートウェイとしての役割を果たしています。

両国の協力に基づく相互利益増進を可能にする共通の利害関係と成長機会について教えてください。

両国は強力な産業競争力を基に様々な利害関係を共有しています。相互利益を追求する理想的な協力関係を通じて、韓国とドイツは産業の脱炭素化(カーボンニュートラル)を遂行することができるでしょう。 ドイツは再生可能エネルギー発電産業において幅広いノウハウと競争力の高い企業を保有しています。一方、二国とも水素産業の発展を加速しなければならない課題を抱えています。世界的な自動車製造強国として、両国はe-モビリティと自動運転がもたらすチャンスに直面していますが、その道はまだ遠く、大きなコストが必要です。水素の領域で韓国とドイツが一緒になれば、付加価値を生み出すことができるでしょう。

両国とも輸出志向型経済として安定したグローバル経済環境が不可欠であるため、ルールベースの世界経済秩序を国際的に法制化するための緊密なコミュニケーションと協力が必要でしょう。
Dr. Martin Henkelmann, Korean-German Chamber of Commerce and Industry (KGCCI)
2023年は韓独国交正常化140周年を迎える意義深い年です。両国の関係とこれを基盤に韓国とドイツが生み出した企業及び産業関連の成果に関する考えをお聞かせください。

韓国とドイツの政治交流は過去数十年にわたって発展してきました。 フランク・ヴァルター・シュタインマイヤー元ドイツ連邦共和国大統領の訪韓後、7ヶ月でオラフ・ショルツ首相の訪韓が実現したことだけでも、両国の格別な友情がよく分かります。

私たちの経済的相互接続性は強固であり、今後も強化されていくでしょう。2022年の両国の貿易量は336億8,258万8,000ドルで、過去最高を更新しました。 ドイツの対韓累積投資額は1964年から2022年まで137億ドル、韓国の対独累積投資額は2015年から2022年まで36億ドルです。巨視的な数字を超え、両国の企業は様々な分野で協力を行っています。

6月末にフランクフルトで開催された韓独未来産業協力フォーラムは非常にタイムリーなイベントでした。当該フォーラムの全体テーマと目的、議論された主な議題は何でしたか。

韓・独未来産業協力フォーラムは、フランクフルト商工会議所、KOTRA、韓独商工会議所とドイツ商工会議所が共同主催し、大韓商工会議所とドイツアジア太平洋経済協会が後援して開催され、両国のビジネス交流を一段階アップグレードした影響力のあるイベントでした。フォーラムのテーマの方向性に合わせ、様々な分野の多様な組織の参加を通じて、当面の懸案事項の解決策を一緒に模索し、ビジネス協力が一段と促進されました。

政界と官僚組織を代表する高レベルの講演者と両国の主要企業人たちが一堂に会し、2日間、デジタル化とグローバルサプライチェーンの確保、そして産業の脱炭素化など、両国間の企業と経済協力において重要な事項を議論しました。

両国の貿易と投資に関して協力していく上で、会頭の目標とビジョンを教えてください。

何よりも重要なことは、両国産業の競争と協力の調和の中で、ドイツと韓国間の貿易と投資が着実に増大することだと思います。

また、主要な未来技術分野でドイツの灯台プロジェクト(Lighthouse projects)投資が行われ、韓独国交正常化145周年を迎える2028年にはテープカットが行われることを願っています。
Dr. Martin Henkelmann, Korean-German Chamber of Commerce and Industry (KGCCI)

By Grace Park
Executive Consultant
Investment Public Relations Team
Korea Trade-Investment Promotion Agency (KOTRA)

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