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韓国進出の成功事例

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韓国GM(GM Korea)
作成日
2011.09.06
success stories

韓国GM(GM Korea)、新しい未来を切り開く

韓国GM、新たなブランドとグローバルビジョンで成長を目指す

韓国GMは社名を含むあらゆる部門を一新した。

今年3月、GM大宇はグローバル戦略の一環として社名を「韓国GM」に変更した。韓国GMのマイク・アカモン(Mike Arcamone)社長はE-mailを通じたインタービューで、社名の変更は企業文化とポートフォリオの変化のみならず、新しい企業に生まれ変わったことを意味すると述べた。

その変化は街角からも確認することができる。国内市場での地位を高めるため、韓国GMはすべての車種にシボレー(Chevrolet)ブランドを新しく導入した。その変化のために多大な費用が投じられたものの、結果は良かった。3月からシボレーブランドの新車が発売され、ここ5ヶ月間韓国GMは2003年以来最も高い売り上げを記録した。

アカモン社長は「韓国にシボレーブランドを導入するのは大変厳しい決定だった」とし、「幸い、これまでは反応が良好」と話す。

GMは2002年、今は無くなった韓国の大宇自動車(Daewoo Motor)を買収した。現在約17,000人の社員が働いている韓国GMは、GMにおける最大の製造、デザイン、技術ハブのひとつとなっている。世界中で販売されるシボレー自動車4台のうち1台は韓国で生産されている。韓国GMはGMの小型車や軽自動車のアーキテクチャを開発する中心地であり、韓国で三番目の規模を誇る自動車メーカーだ。韓国に5ヵ所の製造施設を持ち、ベトナムに1ヵ所の組立施設を運営している。

韓国GMの輸出は2002年に40万台から2010年には160万台に伸び、輸出対象国も150ヵ国に増えた。設立から8年間、総1,000万台以上の車が生産されている。

富平に位置している韓国GMは、社内でも効率性の向上と官僚主義の打破に力を入れた。まず会議を簡素化し、会議する時間も短縮した。役員の事務室を縮小し、他の社員が使用する空間を広くした。さらに、女性に対する支援も強化した。

韓国GMの成功秘訣について、アカモン社長は韓国市場に対するGMの着実な投資を挙げる。韓国GMは新車の開発及び施設投資に毎年1兆ウォン以上の投資を行ってきた。主な施設としては群山のディーゼルエンジン工場、保寧のトランスミッション工場、富平のデザインセンターと青羅走行試験場がある。

韓国市場に対する投資に関して、GMは長い歴史を持つ。1970年代初め、GMは新進自動車(Shinjin Motors)と資本参加の形でGMコリアを設立した。1976年に新進自動車が韓国産業銀行(Koea Development Bank)に持分を売却し、韓国産業銀行によって社名がセハン自動車(Saehan Motor)に変更された。数年後、韓国産業銀行の持分を大宇財閥が購入し、社名はさらに大宇自動車に変更された。しかし、1990年代中盤まで大宇のすべての車はGMの車をモデルとして生産された。

2001年の通貨危機で大宇が経営破綻し、GMが旧大宇自動車の持分を購入するとともに社名がGM大宇自動車技術(GM Daewoo Auto & Technology Co.)に変更された。

今やGM大宇は高い売り上げを誇り、GMの子会社の中でも好調な実績を上げる企業となった。韓国の友好的なビジネス環境、充実した社会インフラ、教育水準の高い人材、バランスの取れた労使関係が成功の鍵となった。もうひとつの重要な要素は協力会社の支援だ。

大企業と中小企業の緊密な協力関係こそ企業の成功に欠かせない、とアカモン社長は話す。韓国GMは韓国の中小企業が全世界のGM工場に部品を供給するように支援をしている。そのため、GMに輸出した中小企業の数は2002年の16社から2010年には233社に増えた。その年、新しい受注額は7億ドルを記録した。また、GMが今年の協力会社として選定した76社のうち、17社が韓国企業だった。

今年5月、韓国GMは部品メーカーのために輸出支援機構を設立する内容の「同伴成長と公正取引協約(Shared Growth &Fair Trade Agreement)」を締結した。また、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)と協力し、韓国の協力会社を海外市場に紹介する海外部品展示会の規模と回数を拡大する計画である。

さらに、韓国GMはエコカーの開発を増やし、5ヵ年発展計画を達成するという目標を掲げている。昨年は電気自動車のクルーズ(Cruze)を試作しており、GMの電気自動車・ボルト(Volt)の技術を利用した様々な種類の電気自動車を開発している。アカモン社長はボルトのことをエコカー市場に波乱を起こした車だと話す。

韓国GMの目標は、5ヵ年計画を通じて2015年にも韓国トップ3以内の自動車メーカーの地位を維持し、二桁の市場シェアを維持すること。2番目の目標はすでに達成された。シボレーブランドと画期的な顧客サービスプログラムの3-5-7・シェビケア(Chevy Care)の導入で、今年6月の市場シェアが10%を超えたのである。v アカモン社長は「韓国GMは5ヵ年計画を通じて、独占されている韓国の自動車市場をひっくり返し、新たな強者として生まれ変わりたい。韓国の消費者のために最高の製品だけを提供していく」と話す。

では、韓国の消費者は何を求めているのだろう。良い品質、合理的な価格、優れた整備サービス、新しい性能や機能、技術を備えた自動車ではないだろうか。アカモン社長は「韓国GMは長期的なビジョンの下、内外の市場でトップになるために全力で取り組んでいる」と話す。

By Chang Young (young.chang@kotra.or.kr)
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