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韓国進出の成功事例

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旭化成イーマテリアルズ韓国(Asahi Kasei E-Materials Korea)
作成日
2012.05.16
success stories

エネルギー・電子・生態学の融合

旭化成イーマテリアルズ韓国、韓国内のリチウムイオン電池に対する需要増加に足並みを揃え、バッテリーセパレーターのハイポア(Hipore)を製造

旭化成イーマテリアルズ社では、日常生活の中で私たちが何気なく使っている製品の中に入っている「リチウムイオン電池」について研究し続けている。

リチウムイオン電池はコバルト酸リチウムが用いられる正極材と炭素が用いられる負極材で構成されている。電池を充電する際、リチウムイオンは正極から炭素のある負極に移動して貯蔵される。反対に、放電の際にはイオンが再びコバルト酸リチウムに戻される。

旭化成イーマテリアルズはハイポアというブランドのリチウムイオン電池用セパレーターを製造している。セパレーターはイオンが通る間、負極と正極を分離する役割をする。

旭化成イーマテリアルズの社長兼代表取締役である新関弘晃氏は、職員の通訳を通じて「ただの薄い膜のように見えるかもしれないが、大変複雑で繊細な物質」と話す。

東京に本社を置く旭化成イーマテリアルズ韓国が2010年から韓国で営業を始めたのは、大変適切なタイミングだった。リチウムイオン電池はエネルギー密度が高く、軽い重量と充電ができるなどのメリットで高い人気を博し、携帯電話やノートパソコンを始め、充電可能な電池を使うほとんどの製品に装着された。

韓国のサムスンやLGなどのクライアントでセパレーターに対する需要が高まっていると新関社長は説明する。セパレーターが装着されるハイブリッド車やあらゆる電気自動車に対する需要増加に伴い、リチウムイオン電池に対する需要も自然に高まってくるのである。

「顧客の数は、これまでより増えていく」と新関社長は確信する。

イーマテリアルズという社名の「イー」はエネルギー(Energy)、電子(Electronics)、生態学(Ecology)のEを意味している。環境にやさしい電子素材の化学技術を利用し、グローバル舞台で持続可能な成長及び反映に寄与していきたいという会社の哲学が盛り込まれた社名だ。韓国支店の本社は汝矣島(ヨイド)に位置している。

旭化成イーマテリアルズは旭化成グループが抱える9社の事業会社のひとつであり、エネルギー素材及び電子素材に重点を置いている。事業部門はクリーンエネルギー素材、機能性素材、重工業及び印刷回路基板素材の3部門に分かれている。

イーマテリアルズ韓国はクリーンエネルギー素材の事業部門に当たるハイポアの製造に重点を置いている。平沢(ピョンテク)に工場と倉庫があり、約100人の職員が働いている。

ハイポアはセパレーター部門の先端製品で、微細な多孔性素材に利用される。たとえば、何かのミスでセパレーターに穴が開き、正極と負極が短絡してしまった場合を考えてみると、この製品が大事な役割を果たしていることを理解できる。

「もし、通ってはいけない物質が通ると、そのバッテリーは爆発する」と新関社長は話す。

ここ数年、新聞の見出しを飾ってきたノートパソコン爆発事件を思い出してみると容易に理解できる。

韓国ではまだ事業の初期段階にあるものの、今後生産量の増加とともにプラスチック光ファイバ、ディスプレイ素材、感光性樹脂、製版システム、ポリイミド、エポキシ樹脂、潜在性硬化剤のような旭化成イーマテリアルズ社の製品を韓国に導入する予定。

新関社長は、「イーマテリアルズ韓国は韓国でより多くの先端技術を導入し、より多くの雇用を創出することを目標に掲げている」と話す。

同社の目標は韓国で市場シェアを高め、韓国の顧客から得られた大切な情報をできるだけ活用することだ。

「日本でその情報を活用し、製品の品質向上に役立てたい。これこそ、顧客が望むところだと考えている」と新関社長は話す。

By Chang Young (young.chang@kotra.or.kr)
ご存知ですか?
  • 旭化成イーマテリアルズ完工は、旭化成イーマテリアルズ社の5社に達する海外事務所のひとつ。
  • 旭化成ケミカルズ韓国は旭化成グループの9社に及ぶ事業会社のひとつで、イーマテリアルズ韓国の真横に位置している。
  • 旭化成ケミカルズ韓国は旭化成グループの9社に及ぶ事業会社のひとつで、イーマテリアルズ韓国の真横に位置している。
  • 韓国市場における外国投資企業の成功に求められる中核要素として、新関社長は「優秀な韓国の職員」と答えた。
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