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韓国進出の成功事例

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キンバリークラークグローバルイノベーションセンターコリア(Kimberly-Clack Global Innovation Center Korea)
作成日
2013.10.14

イノベーションのセンター
産業とアイデアを連携し、変化し続ける消費者のニーズを満たすために取り組むキンバリークラークグローバルイノベーションセンターコリア

パンツタイプの紙おむつは、日常生活の中で見つけられるイノベーションの良い例として挙げられる。長い間、紙おむつは両端のテープで止めるテープタイプとなっていたため、オムツを替えるためには赤ちゃんを床に寝かせなければならなかった。しかし、キンバリークラーク(Kimberly-Clack)社の研究陣が世界各国の消費者の行動について研究した結果、移動中に母親がいつも赤ちゃんを寝かせてオムツを替えるのは難しいという事実が確認され、それを受けて上に引き上げてはかせるパンツ型の紙おむつが生まれた。

クリネックス(Kleenex)、ハギーズ(Huggies)、スコット(Scott)、コテックス(Kotex)などのブランドを持ち、感染管理・医療安全を中心とした各種製品の製造販売を行っているキンバリークラークは、消費者の新しいニーズや満たされていないニーズを解消するため、イノベーションに焦点を当てている。134年の歴史を誇るキンバリークラークは世界3ヵ所にあるグローバルイノベーションセンター(Global Innovation Center、GIC)を通じてイノベーションに取り組んでおり、そのひとつは韓国の京畿道(キョンギド)に位置している。

イノベーションには、地理的位置の重要性も欠かせない。

「長い経験から考えると、イノベーションを図るためには適切な場所で適切な人々と協力することが大変重要だ」と、キンバリークラークイノベーションセンターコリアのHari Nair研究所長は話した。「いくつもの異なる要素を連携する能力も必要」と、Nair所長は付け加えた。

キンバリークラークは米国とコロンビアの続き、3ヵ所目のGICを設立する地域に韓国を選択した。米国のキンバリークラークと韓国の柳韓洋行(ユハンヤンヘン)の共同出資による共同企業体(ジョイントベンチャー)のユハンキンバリーを通じて40年以上積み重ねてきた韓国との絆、ベビー用品及びシルバー用品におけるイノベーションのほとんどを実現させてきた韓国チーム、そして連携性をさらに引き上げる韓国の広大な生態系がその理由だった。

韓国政府が力を入れている創造経済、韓国内の主要産業の成長、そして中国と日本の間に位置している地理的メリットが、韓国が他の産業間の連携に基づいてイノベーションを生み出す原動力になっているとNair所長は伝えた。

GICコリアはキンバリークラークの紙おむつやタオル、女性用衛生用品を始めとする消費財の研究開発(R&D)及びイノベーションに関する業務を担当しており、約60人の職員たちは最先端施設の中で製品のプロトタイプを開発する。GICコリアは職員たちがアイデアと創意力を思い切り発揮し、失敗も経験するように励ましている。

「イノベーションに成功するためには、失敗をたくさん経験しなければならない」とNair所長は話した。

GICコリアは2012年5月に設立されたものの、その起源は2006年にさかのぼる。2006年、キンバリークラーク社はアジア内におけるイノベーションセンターの重要性を認識し、Invest KOREAが属している大韓貿易投資振興公社(KOTRA)から160万ドルの支援を受け、キンバリークラークイノベーションセンターアジアを設立した。このセンターは昨年に製品開発へ目を向け、キンバリークラークGICに生まれ変わり、現在はユハンキンバリーイノベーションセンターの隣に位置している。

「(キンバリークラークが生産すると)創造できるすべての製品を韓国で取り扱っている」とNair所長は伝える。

韓国の消費者は新しい技術を早く受け入れるアーリーアダプターで、厳しい目を持つ消費者でも知られている。それこそキンバリークラーク社が韓国市場に魅せられた理由だ。「『これでいいだろう』という考え方では、韓国の消費者を満足させられない」とNair所長は話した。これはキンバリークラークがリサーチを行うときの方法でもある。

Nair所長はまた、韓国の消費者が製品の機能性について詳しいことによく驚かされると伝えた。

「イノベーションのトップバッターとして、製品に使われる最先端技術を消費者が認識し、受け入れることはとても素晴らしい」としたNair所長は、「リサーチで韓国の消費者がとても重要な理由でもある」と話した。

By Chang Young (young.chang@kotra.or.kr)

ご存知ですか?
ㆍキンバリークラークの製品は150カ国以上の国々で販売されている。
ㆍキンバリークラークGICコリアはウェットティッシュ製品群でイノベーションをリードしている。
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