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韓国進出の成功事例

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東友ファインケム(Dongwoo Fine-Chem)
作成日
2014.01.14

日本投資の模範例
素材技術開発企業である東友ファインケムはIT大国へ向かっている韓国と共に成長している。

東友ファインケムは電子(Electronics)、エネルギー(Energy)、そして環境(Environment)の「3E」産業でトップになることを目指している。

精密工程に使用される素材技術を開発する東友ファインケムは、韓国情報電子素材産業の核心企業だ。過去、韓国が情報電子素材を輸入に依存していたことを考えると、同社の半導体用ケミカル、 液晶パネル(LCD)用ケミカル、そしてLCD素材の国内生産は、韓国がIT分野におけるグローバルリーダーとしての地位を築くことに一助した。

また、東友ファインケムはエネルギー分野で電力の効率性を高める機能素材の開発に注力している。

親会社である住友化学の設立理由から東友ファインケムが環境分野において掲げた目標の根本を探すことができる。400年前、住友グループは銅を精錬したが、大量生産の過程で有毒ガスが発生した。住友グループは1913年、有毒ガス処理と肥料製造を目的に化学部署を設立して住友化学が生まれた。

今日、東友ファインケムは環境にやさしい素材とグリーン技術の研究開発(R&D)に集中しており、環境に与える影響を最小限にするための取り組みを続けている。

東友ファインケムは、世界中にある約110の住友化学子会社の中でも最も優れた実績を上げる会社の1つだ。

東友ファインケムのムン・ヒチョル副会長は「我が社が韓国で成功した日本投資の模範例に選ばれたことに誇りを持っている。その後、多くの日系企業が我が社をベンチマーキングして積極的に韓国への投資しを始めた」と話した。

1991年に設立された東友ファインケムは韓国の半導体産業の発展に大いに寄与した。同社は平沢(光学素材研究所)と益山(電子材料研究所)に研究所があり、長年同伴成長のパートナーシップを維持しているサムスンとLGディスプレイ、そしてハイニックスなどが主な顧客である。大企業顧客の成長に伴って東友ファインケムの製品の多様性や範囲も成長した。

東友ファインケムの役職員は4,100名で、このうち研究員が500名に上る。会社の売上高はここ数年間、着実に伸びて2012年には20億5千万ドルを記録した。

東友ファインケムはLCD用カラーフィルターとタッチセンサー、偏光フィルム、導光板、そして拡散板などを製造、販売している。同社は昨年から発光ダイオード(LED)用サファイア・インゴット・ウェハー製造に着手しており、来年の初めからはリチウムイオン二次電池材料用高純度アルミナを生産する計画。

ムン副会長は東友ファインケムが韓国で成功できた要因として次の5つを挙げた。高成長情報電子素材産業への早期参入、主要国内顧客との戦略的な提携、現地人で構成された経営陣、地方自治団体の支援、そして適切な投資-住友化学は東友ファインケムに計20億ドルを投資した-などがまさにそれである。

ムン副会長は研究開発または開発段階を問わず迅速な答えを求める顧客を言及しながら「住友の韓国投資戦略は基本的にディスプレイや品目と関係があり、最も重要なのはスピード」と語った。

この投資戦略と共に東友ファインケムは住友化学のグローバル経営において核心企業となった。

By Chang Young (young.chang@kotra.or.kr)

ご存知ですか?
ㆍ東友ファインケムの4,100人の役職員のうち、日本人役員は1人。これは住友化学のグローバル戦略の一環だ。
ㆍ東友ファインケムは20人の教師を正社員として採用し、150人の子どもを預けられる保育園を運営している。
ㆍ世界中のテレビ、モニター、携帯用LCDパネルの約3分の1が東友ファインケムが製造したエッチャントを使用している。
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