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韓国進出の成功事例

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「2014外国人投資週間」韓国投資広報大使プレス・ラウンドテーブル
作成日
2014.12.11

「韓国はすでに積極的な投資誘致を行っていますが、私たちは投資先としての韓国の魅力をよりアピールできるようサポートすることができます」
韓国投資広報大使らは口をそろえる。

去る10月30日、インベストコリアは「2014外国人投資週間(FIW=Foreign Investment Week 2014)」行事の一環として、韓国投資広報大使による座談会を開催した。アメリカ、イギリス、フランス、ベルギー、日本、中国などで構成された韓国投資広報大使が一堂に会し、韓国の外国人投資環境について話し合った。

広報大使らは、約1時間に渡って対韓投資のメリットや外国人投資誘致の活性化策に対する意見を交わした。

「投資を誘致する方法には色々あります」と、フランスの韓国投資広報大使、Jean-Daniel Tordjman氏は語る。

インベストコリアは8国の著名な企業家を、韓国の外国人投資環境を代表する「韓国投資広報大使」として任命している。2010年にスタートした。このように任命された広報大使らは、韓国の投資・事業に関わったことがあるか、または現在関わっている企業家で、自分の母国に対韓投資をPRする役割を担う。

同座談会は、対韓投資のメリットや中国と比較した韓国の投資環境、今後の方向性などについて、広報大使らから直接意見を聞く貴重な時間となった。

対韓投資のメリット

世界的に知られる韓国の強みとしては、高等教育を受けた優秀な人材、世界5位の企業にやさしいビジネス環境、活発な研究開発(R&D)活動、多様な国との自由貿易協定(FTA)の締結、強い産業などを挙げることができる。

フランス大使館の経済・商業全権公使で、7年間フランス国際投資特別代表大使を務めているTordjman氏は、アジアの金融ハブに成長できる韓国の潜在力に言及した。現在アジアでは、中国の成長により、アジアに投入される資金を受け入れられる巨大な金融センターが求められている。Tordjman氏は様々な理由を挙げ、中国上海や香港、シンガポール、日本などはアジアの金融ハブになる可能性が低いと主張した。

「韓国は今後20年間、アジアの金融ハブになる可能性があります。日本と中国の間で、このような役割を全うすることができれば、一段と飛躍する機会になると思います」

「ソルベイ」の会長で、ベルギーの韓国投資広報大使であるChristian Jourquin氏は、産業に対する韓国高等教育機関のオープンな姿勢を賞賛した。ベルギーの化学メーカーであるソルベイは、ソウル梨花女子大学に、自社の特殊化学部門本部とR&Dセンターを設立した。

「韓国の大学は、革新と協力にオープンな姿勢を持っています。私たちがより大きな夢を見ることができるよう、サポートしてくれます」と説明する。

Jourquin氏は、知的財産権に関する話し合いの途中、人材の重要性に言及した。

「法的保護と関連して、私たちは非常に満足しています。しかし、社員の忠誠度ほど重要なものはありません。もし、社員が会社を辞めて転職をすれば、そのノウハウも一緒に消えてしまいます。ソルベイ・コリアは韓国に設立されて40年以上立ちましたが、韓国人社員の転職率はとても低いです。このように、会社に対する社員の忠誠心は、私たちが気を使うべき要素で間違いないと思います」

彼は梨花女子大学にソルベイセンターが設立された当時の、韓国人の協力を高く評価し、このプロジェクトは一つのチャレンジであると述べる。

「私たちが韓国で進めた、もう一つの投資事業を思い出します。その事業は予算が少なく、時間も十分ではありませんでした。韓国人社員の底力を感じました」と付け加えた。

私募ファンド会社「Cranemere LLC」の設立パートナーで、米国の韓国投資広報大使であるJamie Metzl氏は、中国に比べて韓国が持っている強みについて話した。

アジアソサエティーの副社長を務めたMetzl氏は、「法規や知的財産権保護のようなソフトインフラにおいて、韓国と中国は比較にならない」と述べる。「韓国は国際社会と中国をつなげられる有利な位置を確保しています。グローバル企業は、韓国に製造・物流センターを設立することで、知的財産権侵害を心配せずに済み、これらの企業にやさしくない法的訴訟に巻き込まれる恐れもありません。韓国にとって、このような中国との関係性は非常に重要な要素です」。

Metzl氏は、韓国と北朝鮮が統一されれば、朝鮮半島と中国をつなげる高速鉄道や、最先端のインフラを備えた橋が建てられるものと予想する。

「朝鮮半島が統一され、このような変化が欠かせない場合、現在韓国に投資して基盤を構築している企業は、他の企業に比べ優位を占めることになります」と述べる。

中国商務部・投資促進事務局のLiu Kai首席代表は、対外投資を促す中国の最近の取り組みを考慮すれば、中国の対韓投資は増加するものと予想する。同氏は、全世界の知的財産権の6割を占める韓国のFTAネットワーク、韓国不動産投資の潜在力、そして韓国の文化コンテンツを韓国の強みとして挙げた。

今後韓国が進むべき方向性

韓国投資広報大使らは、韓国が海外から持たれるイメージについて、最もよく把握している。彼らはアドバイスを惜しまなかった。

上手にできることをさらに磨く

Metzl氏:韓国のダイナミズムは国民によるところが大きいと思う。韓国は、すばらしい人材をたくさん保有している。しかし、少子高齢化に備え、次の2点に気を使わなければならない。まずは、女性人権の増進だ。単に女性の社会進出を増やすだけでなく、全ての面で女性の指導力を高めなければならない。二番目は、多文化社会を目指すことだ。

韓国は文化・経済の面で驚くべき開放能力を示している。しかし、開放というのは、単にFTA協定の締結だけを意味するものではない。それは開放の文化を作り出すことであり、人々が言語を学び、交流できる規制環境を作ることも含まれる。

中小企業と企業家精神をサポート

イギリスの韓国投資広報大使(元駐韓イギリス大使)Warwick Morris氏:より多くの中小企業間の相互協力が求められる。韓国の中小企業と欧州の中小企業間の協力をサポートしなければならない。韓国とEU間のFTAが成功裏に締結されたが、最近のある資料によると、このFTAの存在を知っているのは欧州企業の約62%に過ぎない。従ってより多くの人に、FTAが貿易と投資に止まらず、多様な形で中小・大手企業に役立つということをアピールしなければならない。これはKOTRAだけでなく、私たち皆に求められる姿勢だ。

日本の韓国投資広報大使、Makino Seiki氏:韓国の企業と日本の強小企業間の協力が求められる。日本企業に対韓投資に対する意向を聞けば、「なぜ韓国に投資する必要があるのか」と答えるだろう。それは、これは、日本人が韓国をすでに先進国だと思っているからだ。従って、企業にやさしい韓国のビジネス環境と自由貿易をアピールしなければならない。

Metzl氏:アイデアが競争の中心にあり、創造力の重要性が強調されている現在、企業家精神とリスク管理文化を創ることは絶対に欠かすことができない。

今に安住しないこと

Morris氏:韓国は世界で5番目の、企業にやさしい国だが、投資家は気紛れだということを忘れてはいけない。投資家は投資先がどこであれ、行政上の手続きやインセンティブなどに集中し、不正事例や持続的かつ公正に適用される規制などに関心を持っている。全ての国はこのような要素に注目しなければならない。もちろん韓国はすでにこの部分に注意しているが、どの国も今に安住してはいけない。

アットホームな韓国へ

Morris氏:韓国に進出した外国企業は、韓国に愛情を持って大金を投資し、韓国人を雇って、韓国の地で暮らしている。このような企業を、単に他の国からきた外国企業としてのみ見なしてはいけない。私たちはより多くの外国企業が韓国に定着し、所属感を感じられるよう努力しなければならない。

海に対する憧れ

韓国の三つの有望投資産業について話し合う時、Tordjman氏は韓国に投資したくなるような環境を作ることが大事だと述べた。「フランスの作家サンテグジュペリは、『あなたが船を作りたいのなら、人々に木材を集めるようにさせたり、仕事を指示したりしてはいけない。その代わりに海を切望するように教えなさい』と語った」。

Tordjman氏:韓国が好きになるようにすること。韓国の豊かな多様性をアピールすることが重要だ。


By Chang Young
Executive Consultant Invest Korea


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