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韓国進出の成功事例

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[消費財 / アメリカ] パタゴニア・コリア(Patagonia Korea)
作成日
2017.06.02
ヒット
1783


エコ・ファッションの開発や地域社会との協力を通して環境を保護し
ファッション産業の新基準を提案する「パタゴニア(Patagonia)」


次世代ファッションと聞いて、アウトドアウェアを思い浮かべる人はほとんどいないだろう。ここ数年の間、「機能性アウトドアウェア」といえば耐久性には優れていてもサイズが大きく、高機能のためにスタイルは諦めるしかないとの認識が強かった。しかし、パタゴニア(Patagonia)はそうした認識の打破に取り組んでいる。1973年、米カリフォルニア州で登山家のイヴォン・ジュイナード(Yvon Chouinard)によって創立されたパタゴニアは、伝統を守ろうとする冒険家と流行をリードする冒険家の両方の欲求を満たせるファッションブランドだ。韓国ほどトレンドを気にする国もないはず。パタゴニアが2016年に韓国支社を設立したのは当然の流れであった。

韓国人が健康を気にしはじめたことで、「ウェルビーイング(well-being)」製品とスポーツウェアへの需要は高い水準を維持している。ここ数年間、韓国のファッション市場は変動を繰り返しているが、アウトドアウェア産業だけは比較的安定した成長基調を示してきた。そのため、小さな国ではあるが、韓国は世界で2番目に大きいアウトドア市場を形成している。

パタゴニアコリアのチェ・ウヒョク支社長は「韓国はアウトドアに対する関心が非常に強く環境問題に対する認識も高まっているため、耐久性に優れたエコ製品を作りたいという弊社の経営哲学と合致している」と話す。

パタゴニアの描くビジョンは「環境に害をもたらさない高いクォリティーの服を作ること」に尽きる。使用済みのペットボトルでポリエステルの織物を作ったり、殺虫剤や化学薬品を使わないオーガニックコットンで服を作ることは注目に値しよう。環境保護のため市民団体など地域社会とも緊密に協力している。昨年には「Worn Wear Campaign」を通して消費者の古くなった服や靴を直し、無駄な消費が環境に与えている悪影響を最小限に抑えるようサポートした。

もちろん、パタゴニアが情熱をもって取り組んでいる分野は環境以外にもある。韓国の消費者が流行に極めて敏感であることも周知している。需要のスタイルがコロコロと変わる韓国市場のために限定商品「Pataloha(Pataloniaとalohaの造語)」も発売した。スタイルに対する卓越した感覚で同社は今年1-3月期だけで15%の成長を遂げ、韓国にある31の全店舗では売上が平均20%上がった。複雑な戦略で毎年3~5の新店舗を増やしており、2017年には計35社にまで拡大する計画だ。

パタゴニアが韓国で成功を収めることができたもう一つの理由は、様々な消費者層をターゲットにしたためだ。チェ支社長によると、韓国の消費者は小山を登るような軽い運動のためにアウトドア製品を購入する。しかし、最近ではマウンテンバイク、ロック・クライミング、サーフィンといったエクストリームスポーツへの関心が高まり、韓国の消費トレンドも変わっている。このように変化する需要を満たすため、現在パタゴニアは水着、スキー服、夏用ワンピース、下着などへと製品ラインを拡充している。靴下からスウェットシャツ、ウェットスーツ、防水ズボンまで、パタゴニアコリアがアウトドアファッション産業の再編を図っていることは間違いない。

未知の領域に進出するどの会社もそうだが、パタゴニアも韓国進出の際多くの困難に直面した。「初めて進出を試みた際、韓国のアウトドア市場は沈滞期に差し掛かっていた。新規ブランドとして安定した営業をするには不利な状況であったが、それを乗り越えてパタゴニアは唯一成長を続ける海外アウトドアブランドとなった」とチェ支社長は自負し、「多様な文化の数だけ市場がある。なので、事業の成功のためには各市場を考慮したフレキシブルな運営戦略を導入しなければならない」と話す。

パタゴニアはグローバルネットワークを確保している世界的ブランドだが、韓国支社ではファッションと機能を併せ持った商品をアピールするため、地域のメーカーと緊密に協力している。事業運営や経営など、衣類製造以外の全事業において国内メーカーの果たす役割は非常に大きいものだ。チェ支社長はパタゴニアは韓国の経済成長に貢献するため協力メーカーと長期的なパートナシップを積極的に推進していく計画だと強調する。韓国を越えてアジアやオセアニア市場に対する今後のビジョンについて尋ねると、日本とオーストラリアの市場にはすでに進出していると答える。パタゴニアは現在、中国、香港、台湾のようなアジア市場で活発に事業を展開しており、アジアが世界市場の大きな部分を占めていることを考えると今後も積極的に関わり、また投資を行っていく計画だという。エコファッションを作りたいという揺ぎない情熱で走り続けてきたパタゴニアコリア。今後もファッション産業に良い文化を根付かせるために貢献していくだろう。


By Esther Oh (estheroh@kotra.or.kr)
Executive Consultant/Invest Korea



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