Invest KOREA

2006年から外国人投資週間として毎年開催され、今年で19回目を迎えるIKSは、2030年世界博覧会の釜山誘致支援のため、韓国の2大都市である釜山で初めて開催された。

産業通商資源部が主催し、KOTRAの投資誘致機関であるInvest KOREAが主管する3日間のイベントは、インベストコリアカンファレンス、外国人投資企業の採用説明会、自治体タウンホールミーティング、投資セミナー、自治体および韓国企業が出展する展示会など様々なプログラムで構成された。

今年のIKSは、美しい釜山の海辺を背景に、歴史的なヌリマルAPECハウスで開かれた海外メディア懇談会で幕を開けた。チャン・ヨンジン産業部第1次官は、韓国の貿易政策、FDI誘致計画などについて外国人記者と対話を行った。

特に、チャン次官は韓国のビジネス環境改善のための取り組みの一環として、強硬な労働組合に対する政府の断固たる立場を明らかにした。また、貿易依存度が高い韓国としては、米国や欧州と同様の立場を取ることは難しく、韓国政府は米国のインフレ抑制法（IRA）のような貿易障壁ではなく、開放貿易と投資環境を追求していると付け加えた。チャン次官は、韓国の東南アジアへの投資に関するタイとベトナムの記者団の質問に対して、この地域の重要性を強調し、韓国とASEANの貿易は数年間増加傾向にあると答えた。

中国と日本の記者は、尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領就任後、大きな変化を遂げた韓国の貿易政策にも関心を示した。チャン次官は、「日本は素材・部品・装置分野に強みを持つ一方、韓国は最終製品に強みを持つため、両国間にはさらなる協力の可能性がある」と説明し、「韓中協力に関して、米中の政治的緊張を認識しているが、韓国は最大貿易国と協力及び対話を継続していく計画」と述べた。

IKSの主なイベントであるインベストコリアカンファレンスで、韓国の韓悳洙（ハン・ドクス）首相は祝辞を通じ、最近の外国人投資が韓国の産業構造のグリーン転換を加速し、先端産業が大きく成長する機会になると述べた。また、韓国政府は投資の障害となる規制を「キラー規制」と定義し、革新することを明らかにした。韓首相は推進委員会の共同議長として、釜山の世界博覧会（万博）誘致への支持を訴え、万博開催を通じて、韓国が成し遂げた「漢江の奇跡」を世界中に紹介したいと強調した。

産業部の 方文圭（バン・ムンギュ）長官は開会式で先端産業育成のための韓国政府の計画を共有し、外国人投資に対する税制優遇措置も改善されることを明らかにした。

Invest KOREAのキム・テヒョン代表は、過去70年間の経済成長と持続可能性に向けた韓国の旅程を発表し、韓国の高度な技術力、優れた人材、堅固な経済など、投資先としての韓国の魅力を詳しく紹介した。

アプライド・マテリアルズ（Applied Materials）やユミコア（Umicore）など、韓国で活躍している多数の海外企業やサムスン電子、斗山エナビリティの経営陣が韓国の代表的な産業と今後の潜在的な投資機会に対するインサイト（洞察）を提示した。

特に、IKS期間中、5つの外資系企業が韓国の先端技術分野に合計9億4千万ドルの投資を約束した。タイのビグリムパワーとスペインのオーシャンウィンズは、韓国の再生可能エネルギー源の使用拡大に貢献すると予想される海上風力発電団地造成事業を発表した。ルノーコリアは既存の生産ラインを環境にやさしい車両ラインに転換することにし、米国の不動産開発会社のハインズは量子コンピューター技術の研究開発施設を釜山に設立する計画を提出した。日本のTOK尖端材料は、半導体の核心素材であるフォトレジスト生産工場の建設計画を明らかにした。