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[その他] [産業展望] 2024年韓国産業の展望
作成日
2024.01.12
2024년 한국 산업 전망

2024年の韓国内外の環境変化と産業別の影響

2024年のグローバル市場は2023年第4四半期から表れているグローバルICT需要の回復傾向が続くものと見られ、デジタル転換(DX)・エコ化が進み、高機能製品の需要拡大及び関連インフラ投資も良好な流れが続くものと見られる。しかし、金融引き締めの基調と国際情勢の不確実性などの需要回復を制約する要素も常に存在する見通しだ。13大主力産業に対する米国、欧州などの主要輸出国の需要は、インフラ構築及びサプライチェーンの内在化などの影響で小幅に拡大すると予想されるが、中国の場合、景気の下押し圧力でほとんどの産業において輸出が減少する見通しだ。国内市場で民間消費部分は否定的な見通しとなっているが、投資需要の回復、産業転換の流れなど前向きな環境も存在する。

2024年の国内13大主力産業の部門別見通し

(輸出)グローバルICT需要の回復とベース効果の影響でIT新産業群が輸出拡大をけん引し、前年比で5.2%増となる見通し。

2024年の13大主力産業の輸出は、世界経済の成長が制限される中でも石油化学(-0.5%)、二次電池(-2.6%)を除いた大多数の産業の輸出が拡大し、2023年(-10.5%)より5.2%増えた5,047億ドルとなる見通し
ㆍ 13大主力産業の輸出額: (2022) 5,365億ドル → (2023) 4,799億ドル → (2024) 5,047億ドル
ㆍ 13大主力産業の輸出の割合: (2022) 78.5% → (2023) 76.3% → (2024) 76.0%
  • (機械産業群) 主要輸出市場の需要拡大により一般機械(1.0%)と自動車(2.0%)の輸出が引き続き増加し、造船(10.2%)は二桁の成長が続くと予想され、機械産業群全体では2.7%増となる見通し
  • (素材産業群) 新興国の需要増、先端素材の輸出拡大及びベース効果で、鉄鋼(1.4%)、繊維(2.0%)及び精油(1.0%)の輸出増が予想される一方、石油化学(-0.5%)の場合、単価下落の影響で横ばいとなり、産業群全体では0.7%増の見通し
  • (IT新産業群) グローバルIT製品及び革新医薬品の需要増とベース効果で、半導体(15.9%)、情報通信機器(12.7%)、バイオヘルス(4.6%)など主要産業の輸出が増加し、産業群全体では11.4%増え、韓国経済の輸出拡大をけん引するが、二次電池は小幅に減少(-2.6%)する見通し
2024年13大主力産業の輸出増減率見通し
単位 : %、(前年同期比)
2024년 한국 산업 전망
* 注 : 1)ドルベース、2)自動車は自動車部品を含む(MTI 741、742)

(内需)ICT新製品の発売と輸出用中間財の需要増でIT新産業群の内需は回復する見通しであり、素材産業群は下半期に経済指標の改善で小幅な成長が予想される。

自動車、一般機械、鉄鋼、繊維は上半期の減少から下半期には増加に転換し、IT産業群は下半期に内需の増加幅が拡大する見通し
  • (機械産業群) 造船(84%)は大幅な増加が維持され、一般機械(-3.4%)は設備投資の増加で減少傾向が鈍化するが、自動車(-2.0%)は累積された繰延需要の実現及び購買環境の悪化によって減少に転換
  • (素材産業群) 下半期の川下産業の回復で鉄鋼(0.6%)、精油(1.5%)、石油化学(1%)において内需の成長が予想される。ただ、不動産景気の不確実性と民間消費の萎縮が成長を制約
  • (IT新産業群) 半導体(9.4%)、情報通信機器(5.4%)の内需が回復し、バイオヘルス(10.7%)の高い成長傾向が続くものと予想される一方、二次電池(3.3%)は電気自動車市場の成長鈍化によって前年(68.8%)に比べて小幅な増加率となる見通し

(生産) 輸出と内需の回復でIT新産業群の生産拡大が期待される一方、素材産業群は制限的な増加、機械産業群は小幅な減少が予想される

  • (機械産業群) 内需と輸出の不振で自動車(-2.3%)は減少し、一般機械(-1.1%)の生産は国内需要の回復によって減少幅が鈍化すると思われ、造船(7.9%)は受注残の数量の引き渡しで増加する見通し
  • (素材産業群) 需要環境の改善と稼働率の正常化で鉄鋼(0.9%)、精油(1.8%)、石油化学(0.6%)において小幅な増加が予想され、繊維(-1.4%)は需要不振及び国内生産基盤の弱体化により減少する見通し
  • (IT新産業群) 内外のIT需要の回復を受けて情報通信機器(7.2%)、半導体(17.5%)、ディスプレイ(3.6%)、バイオヘルス(4.6%)の生産が増加する見通しであるが、海外生産の拡大によって家電(-0.7%)は減少し、輸出用バッテリーの生産減で二次電池(1.1%)は小幅な増加が予想される
2024年13大主力産業の生産増減率見通し
単位 : %、(前年同期比)
2024년 한국 산업 전망
* 注 : 自動車は完成自動車、造船は建造量、鉄鋼は鉄鋼材、精油は石油製品、石油化学は3大誘導品(合成樹脂、合成材料、合成ゴム)の数量基準で、その他業種はウォン価格ベース

(輸入) 内需回復が予想されるIT新産業群の輸入拡大で前年比5.8%増が予想される

  • (機械産業群) 造船は海外資機材の輸入を受けて増加し、自動車は高級車需要の拡大で増加するが、輸入規模の大きい一般機械の減少傾向によって機械産業群全体では1.3%減になる見通しである
  • (素材産業群) 石油化学用石油製品の輸入と低中価衣類の輸入拡大により精油と繊維の輸入増が予想され、石油化学と鉄鋼は2023年と似たような水準になる見通しである
  • (IT新産業群) IT新産業群の輸入は国内ICT及びバイオヘルス産業の内需拡大、海外ブランドの需要増、国内の輸出用中間財の輸入増により前年比10.4%増が予想される
13大主力産業
  • (機械産業群) 自動車、造船、一般機械
  • (素材産業群) 鉄鋼、精油、石油化学、繊維
  • (IT新産業群) 情報通信機器、家電、半導体、ディスプレイ、二次電池、バイオヘルス

※ 出所:産業研究員(kiet.re.kr)

<本稿の内容は、筆者の個人的見解であり、必ずしもKOTRAの見解ではありません。>

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