産業フォーカス
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韓国の次世代自動車(エコカー、自動運転車)市場の現況
2023年に輸出最高記録を更新した韓国エコカー市場
グローバル自動運転車市場とともに成長が期待される韓国市場
韓国の積極的な次世代自動車への転換目標の設定と政府支援の現況
区分 | 内容 |
---|---|
2022年環境配慮型自動車普及施行計画 (2022.2.) |
・(普及目標)国の温室効果ガス削減目標(NDC)の上方修正で2030年無公害車普及目標を385万台から450万台に強化 * 2030年までに電気自動車 362万台(従来300万台)、水素自動車 88万台(従来85万台)に無公害車普及目標を強化し、ハイブリッド車の普及目標は従来の400万台を維持 |
自動車産業グローバル3強戦略 | ・(目標)①‘30年グローバル電気自動車生産330万台及び世界市場シェア12%、②今後5年間 (’22-‘26)自動車業界投資95兆ウォン+α、③’30年までに未来自動車専門人材3万人養成 |
モビリティ革新ロードマップの発表 (2022.9.) |
・(商用化)‘25年までにレベル4バス・シャトルバス発売、’27年までにレベル4乗用車発売 ・(規制)‘27年レベル4の商用化に向けて’24年までにレベル4に関する制度を先制的に作る ・(インフラ) ‘30年までに全国の道路(約11万km)にリアルタイム通信インフラを構築し、都心部などの混雑地域は’27年までに先に構築 |
次世代自動車特別法 (2024.1. 制定、2024.7.施行の予定) |
・(範囲規程) SDV(ソフトウェアを中心に作られた車)で代表される未来自動車の特性を反映し、ソフトウェアを未来自動車技術と部品の範囲に入れる ・(支援内容) 未来自動車の技術開発・事業化・標準化など、未来自動車競争力の中核能力を支援 ・(特例規程) 未来自動車産業の国内投資促進及びサプライチェーン強化特例規程を含む |
韓国企業の次世代自動車競争力の確保戦略策定の現況
韓国企業は自動運転市場の先取りに向けたパートナーシップ及び技術開発競争に参入している。現代自動車・起亜は自動運転ソフトウェア会社のフォーティートゥ・ドット(42dot)を買収(‘22.8.)しており、アプティブ(Aptiv)とともに設立(‘20.3.)した自動運転合弁会社のモーショナル(Motional)は世界自動運転技術ランキングで上昇傾向を見せている。モーショナルは2024年にロボタクシーを米国の主要都市で商用化する計画であり、自動運転技術開発スタートアップのライドフラックス(RideFlux)は済州島でレベル4自動運転カーシェア技術のデモンストレーション(‘23.11.)を行うなどレベル4の商用化に向けた技術開発を加速させている。また、現代自動車・起亜はソフトウェア技術力を強化するために、2025年までにすべての新車にOTA(Over The Air)ソフトウェアアップデートを適用し、2030年までに計18兆ウォンを投入するなどのロードマップを公開した(‘22.9.)。
韓国は柔軟な次世代自動車への転換と産業境界の拡大を通じて未来自動車産業のグローバルトップティアへの飛躍を目指している。迅速な未来自動車への転換のための積極的な政府政策とともに国内外の環境変化に対応した韓国企業の競争力拡大戦略の推進により、韓国の未来自動車市場の成長は続く見通しだ。
ユ・ヨンホン研究員(yhyu1@katech.re.kr)、キム・スミン研究員(kimsm@katech.re.kr)
韓国自動車研究院
2) 2022年 541億ドル(韓国貿易協会)
3) SAE(米自動車技術会)基準でレベル3(条件付き運転自動化)、レベル4(高度運転自動化)、レベル5(完全運転自動化)に区分し、一般にレベル3以上を自動運転車に分類する
4) 韓国輸出入銀行 ニューディール産業分析報告書(2020.12.)
5) Frost&Sullivan(2022)
6) ハイブリッド車普及目標は400万台で維持
7) 未来自動車部品産業の転換促進及び生態系育成に関する特別法
8) (現代自動車・起亜)‘30年までに電気自動車364万台生産、(現代自動車)’30年までに電気自動車200万台販売、(起亜)‘30年までにグローバル電気自動車160万台販売
9) ガイドハウス・インサイツ(Guidehouse Insights)が発表した世界自動運転技術ランキング:(‘19)現代自動車グループ15位、(‘20)モーショナル6位、(‘21)モーショナル6位、(‘23)モーショナル5位
<本稿の内容は、筆者の個人的見解であり、必ずしもKOTRAの見解ではありません。>