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韓国政府の再生可能エネルギー政策の動向
第二に、秩序ある太陽光発電の拡大に向けて立地種類別の戦略的普及と電力網環境を考慮した新規設備の市場参入を推進する。これを通じて太陽光設備の乱立を防ぎ、効率的な普及を図る。電力網環境を考慮した秩序ある新規設備の市場参入で電力系統の負担を下げ、住民受容性の低下問題を解決する。第三に、新しい市場にふさわしい制度への転換に向けてRPS(Renewable Portfolio Standard)制度を再編し、PPA(Power Purchase Agreement)の活性化および自主的再生可能エネルギー市場を造成する。これを通じて民間の自主的な市場需要を満たし、再生可能エネルギー普及の安定性を確保する。具体的には、政府の新規設備普及目標量に対して毎年、エネルギー源別に入札させる。政府は価格・非価格指標で評価して入札容量内で設備を選定する。落札設備は応札した価格で長期(20年)固定価格(/kWh)で契約を行い、一定規模以下の設備の市場参入に対して別途、経路を設ける。
第四に、海外市場進出を支援するために、ワンストップ進出支援システムを作り、政府間協力を通じて段階別のカスタマイズ支援を提供する。これを通じて国内再生可能エネルギー企業のグローバル競争力を強化し、海外市場における地歩を拡大する。政府は「再生エネルギー海外進出協議会」を新設してワンストップ進出を支援し、段階別のカスタマイズ支援を通じて海外市場への進出を促す。このような政策方向で政府は再生可能エネルギーの普及を体系的に拡大し、サプライチェーン競争力を強化することでカーボンニュートラルとエネルギー安保の同時達成を目指す。
外国企業の韓国内風力、太陽光事業への投資動向1)
イギリスの投資企業アクティス(Actis)は韓国の再生可能エネルギープラットフォームであるアルゴエネルギー(Argo Energy)に最大1億ドルを投資して韓国の太陽光市場に参入しており、小型および屋上太陽光発電に力を入れている。アルゴエネルギーは現在110MW規模の太陽光プロジェクトを運営しており、今後400MW以上に拡大する計画だ。マッコーリー・アジアインフラファンド(MAIF)第3号は太陽光開発事業者の投資プラットフォームであるサミットエナジーアライアンス(Summit Energy Alliance)を設立した。ブラックロック(Blackrock)は太陽光プラットフォームであるブライトエネルギーパートナーズ(BEP)に1,700億ウォンを投資した。BEPはここ三年間、約3,300億ウォンの資金を誘致しており、全国の中小規模の太陽光発電所を運営している。ブラックロックは新再生可能エネルギー専門投資グループであるクレドホールディングス(KREDO Holdings)の持分を100%買収している。クレドホールディングスは洋上風力、大規模太陽光、燃料電池事業などに集中的に投資してきている。シンガポールのエネルギー企業であるグリンエナジー(Gurin Energy)も全羅南道を中心に大規模太陽光発電所に投資し、事業を拡大している。
韓国は昨年末に開かれたCOP28で、再生可能エネルギーを3倍に拡大するという誓約に参加することにした。高い人口密度、産地の多い地形、四季がはっきりしている気候など、他国に比べて再生可能エネルギー普及の環境が極めて厳しい韓国で、画期的に再生可能エネルギーの普及を拡大するための突破口として、政府はこのように競売制度の活性化とRE100支援に焦点を合わせている。韓国政府は再生可能エネルギー関連政策の強化など再エネの普及に対する強い意志を示しており、迅速な普及拡大が期待されている。
オ・ヒョニョン(吳賢永)副研究委員(hyunoh@keei.re.kr)
エネルギー経済研究院
<本稿の内容は、筆者の個人的見解であり、必ずしもKOTRAの見解ではありません。>