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産業動向

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[コスメティック]韓国化粧品産業の現状及び展望
作成日
2016.10.25
ヒット
2447

輸出有望産業とその理由

過去、韓国の化粧品輸出額は日本の半分にも満たなかった。しかし2009年以降、韓流ブームとともに韓国化粧品の需要が高まってその品質も認められ、韓国の化粧品輸出額が急増し始めた。特にアジア地域を中心としてこのような現象が著しく表れている。この輸出額には各事業者のローカル生産分が含まれていないため、現地の販売額とは差がある可能性がある。しかし、一般的に化粧品の品質を評価する場合は生産国を重要視するという点を考慮すれば、「made in Korea」化粧品に対する需要が、相対的に「made in Japan」より高まっているという指標としては十分だろう。つまり、国家的な側面から、アジア内における化粧品産業の影響力が韓国を中心として変化しているのである。

このような変化の最大のポイントは、もちろん韓流の影響とアジア人の所得水準の向上である。韓国の芸能人とコンテンツから始まった韓流ブームによって、自然と韓国や韓国製品に対する関心と認知度が高まった。そうして韓国観光とショッピングを楽しみつつ、中国現地でも韓国製品を購入する人が増えていった。このうち、アジア人が韓国を観光する主な理由はショッピングで、韓国製品の中で化粧品が最も好まれているという事実に注目すべきである。


グローバル化粧品市場規模と国別の化粧品輸出額の推移比較

(単位: 百万ドル)

グローバル化粧品市場規模と国別の化粧品輸出額の推移比較
区分 2004 2009 2014 04-09 CAGR 09-14 CAGR 04-14 CAGR
グローバル
化粧品市場の
規模
275,852 359,095 464,518 5.4% 5.3% 5.3%
国別の輸出額
EU 9,382 15,426 20,252 10.5% 5.6% 8.0%
フランス 3,777 5,888 7,753 9.3% 5.7% 7.5%
イタリア 825 1,086 1,549 5.7% 7.4% 6.5%
英国 1,027 1,476 2,061 7.5% 6.9% 7.2%
ドイツ 1,530 2,775 3,107 12.6% 2.3% 7.3%
米国 1,810 2,779 3,944 9.0% 7.3% 8.1%
日本 563 965 1,174 11.4% 4.0% 7.6%
韓国 164 373 1,598 17.9% 33.8% 25.6%
資料:Euromonitor、韓国貿易協会、ハイ投資証券

今後の見通し

中国の一人当たり化粧品購入額はまだ韓国の20%にも満たない。それにもかかわらず、化粧品市場の規模はアメリカに次いで2位である。今後、所得水準が向上するにつれて化粧品消費も急速に拡大していくと見込まれる。すでにアジア市場における化粧品産業のヘゲモニーは日本から韓国に移った。そんな中、高成長が予想される中国の化粧品需要が、韓国を中心として爆発し始めた。こうした需要に対応すべく、韓国の化粧品企業も続々と中国に進出している。もはや中国は化粧品市場の激戦地なのである。

海外企業の激戦地だった中国の化粧品市場だが、最近はローカル企業の成長も目覚ましい。中国の化粧品市場で中国ローカル化粧品企業が占める割合は20~30%前後と推定される。Euromonitor社の資料によると、ローカルのトップ5企業[Shanghai Jahwa, Jala, Jiangsu longliqi, Shanghai inoherb, Proya]を合わせた市場シェアは、2004年2.1%から2014年6.8%に増加した。これらの企業のブランドラインナップを見るとSHANGHAI VIVEのみ高価であるが、流通チャネルではほとんど見られず、同企業の代表ブランドであるHerboristは中低価格帯のものから高価格のラインまで揃っている。これを除いて、ほとんどの中国ローカルブランドは中間価格帯以下であることがわかる。低価格~中間価格帯市場で急速に成長していのである。




その半面、輸入ブランドのほとんどは中間価格から高価格帯である。結局、ローカル企業は中間価格~低価ラインで成長しており、実際のところ二分化されている消費市場において、一部の中低価格の輸入ブランドを除いては、中国ローカルブランドと輸入ブランドはそれぞれ異なる消費者層に対応しているのである。中国ローカル企業が韓国や他の海外企業に対して脅威的な存在になるには、プレミアム化粧品ブランドの高成長が必要だ。中国ローカルブランドもプレミアム化粧品の販売に取り組んでいると予想されるものの、その拡大スピードは中低価格市場での拡大スピードよりは遅くなると思われる。

中国の化粧品市場で今後急速に拡大すると見込まれるのは、プレミアム化粧品市場である。2011年を基準として、中国の化粧品市場におけるプレミアム市場の割合は19%。同年、韓国は48.7%、日本は42.5%、アメリカは33%、フランスは40.9%、香港は61%であることを鑑みると、明らかに低い。中国の19%という数字も、1998年度にはたった9%だったものが伸びた結果である。過去の韓国のプレミアム化粧品の割合も、1998年度には32%だったものが2011年を基準として49%まで拡大した。つまり、所得水準の向上、人口高齢化などによってプレミアム化粧品市場が次第に拡大されると思われる。現在、中国のプレミアム化粧品市場はほとんど海外輸入ブランドが独占している。前述の通り、中国ローカル企業はまだ高価ブランド市場までは到達できていない。

最近の市場トレンドを見ると、中国の消費者たちはプレミアムブランドの方をより好んでいることがよくわかる。最近のKotraの資料(イーコマースチャネルは除いた資料)、2015年第一四半期のデパート販売額を見ると、中高価ブランドだけが伸びた。中低価ブランドは返って販売が減った。最近の中国の化粧品小売販売額の成長率は2、3年前よりも落ちて、10%前後となっている。しかし輸入データは別だ。中国の化粧品輸入金額は2014年に爆発的な成長を見せてから今まで高成長を続けている。そのほとんどが高価商品に依存しているため、こうした成長の勢いには意義がある。 ローカル企業はまだ中低価市場に留まっている。もちろん時間が経てば中国ローカル企業も高価ブランドを成長させ得るだろうが、現在としては中国ローカル企業がプレミアムブランドを打ち出すより、消費者のプレミアム消費意欲を満たす方が速いと予想される。つまり、プレミアム化粧品に対する中国の消費者の欲求は、当分の間、輸入高価ブランドが満たすほかないと考えられる。従って、韓国企業の中でも高価ブランドを中心として拡大している企業の成長性は、しばらく続くと思われる。




韓国企業の戦略

(1) アモーレパシフィック:多様性から来る機会

- 中国の景気減速、不安はない

最近、中国の景気減速で不安が募る中、化粧品産業はブランドから見ると依然として潜在成長力が高いと考えられる。近頃、中国市場で化粧品ブランドが生まれ続けている。去年は200以上のブランドが新しく参入した。こうした現象は今もなお続いており、化粧品専門企業だけでなく他の消費財企業や流通企業も化粧品ビジネスへの参入を図っている。それは消費者層が拡大しているためである。消費者層をみると、若い消費者層の割合が着々と増えて、影響力が強くなってきている。90年代生まれの消費は、2012年15%から2020年35%に増える見込みだ。今後もアモーレパシフィックにとって中国はチャンスのある市場になると予想される。

- 2020年目標、グループ全社売上高12兆ウォンに向けて!

同社の2020年グループ全社売上高目標は12兆ウォンである。ここで中国法人の売り上げが3兆ウォンを超えるとみられる。現在の中国法人の研究員は約40人ほどだが、2020年まで100人に拡大してR&Dに集中する計画だ。あわせて、ブランドポートフォリオの拡張、中国に合わせて現地化させた製品の発売を続けていき、デジタルチャネルにも迅速に対応することで中国での成長を続けていく。

- 様々な色で成長すると思われる中国の化粧品市場、アモーレパシフィックにとってはチャンス

最近の中国の消費者は様々な消費者層を形成している。従って、販売チャネルや商品もひとつに集中されるよりは次第に幅広くなってきている。アモーレパシフィックがこうした市場の変化の中で優位に立っているポイントは、競争力のある様々なブランドポートフォリオを有していることだ。イニスフリー、エチュードハウスを軸として、マステージブランドからラグジュアリーブランドの雪花水まで価格帯の幅が広い。また、イニスフリーは済州島を中心とした自然主義とバイオ機能性、雪花水は韓方、ラネージュは水分、マモンドは花、エチュードハウスはカラーというように、コンセプトもブランドごとに明確に異なる。

実際のグローバル化粧品企業の成長ストーリーをみるとよくわかる。順調に成長してきたロレアルとエスティローダーと、過去には名高かったものの今は低迷しているメアリーケイ、エリザベスアーデン、資生堂を比較してみよう。これらの企業の明確な差はたったひとつだ。リードする側はブランドポートフォリオが幅広く、そうでない企業はブランドの多角化が足りなかったのだ。

化粧品の消費者は非常に細かく分かれている。ひとつのブランドですべての消費者をカバーすることは、当然ながら限界がある。アモーレパシフィックの幅広いブランドポートフォリオは、これから様々な色で成長を遂げていく中国の化粧品市場において強みとなるだろう。




(2) LG生活健康:Beauty & Personal Care Companyへ変貌中

- 化粧品事業の割合を拡大させる見込み

近頃、化粧品事業の成長性が肯定的である。同社は化粧品事業部門の競争力をつけて中国人の購入が増加したことで、収益が上がっている。同社もまた会社戦略の方向性を「Global Beauty & Personal Care Company」に切り替え、この事業に一層注力すると思われる。韓国の化粧品に対する中国人の需要が多いという有利な外部環境に支えられ、化粧品部門の高成長が期待できる。もちろん、依然として生活用品と飲料の成長は芳しくないが、化粧品事業の利益が占める割合は2014年に50%、2015年に53%だったように徐々に増えていくだろう。

- 高級化粧品を中心に中国の需要を取り込む

同社を代表する高級化粧品ブランド「后」が中国人に人気を得て、免税品チャネルを中心として高成長を記録した。中国の多くの需要に対応するため、同社は中国内の流通網拡大を急いでいる。中国にある「后」ブランドショップは、2014年期末を基準として89か所から124か所に拡大され、2014年10月にはTモールグローバルのウェブサイトにオープン、2015年11月には韓方シャンプーブランドのリエンを立ち上げるなど、積極的に様々なブランドとチャネル拡大を進めている。また、最近では「スム」ブランドが2015年に免税店内で200%伸びており、「后」に次ぐ高成長をみせていることも肯定的だ。従って、2016年内に「スム」を中国に立ち上げる計画だという。「スム」も高級ブランドであり、中国のプレミアム化粧品市場を拡大しながら「后」とともに成長し続けていくと見込まれる。



By ソン・ヒョジュ研究員
ハイ投資証券 / hjson@hi-ib.com



< 本稿の内容は、筆者の個人的見解であり、 必ずしもKOTRAが所属する組織の見解ではありません。>

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