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産業動向

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[ICT]韓国におけるIoT産業の動向
作成日
2017.04.03
ヒット
1831
グローバルな技術大国、韓国 IoT技術で経済発展を牽引する

序論

モバイル革命以降、あらゆるモノがつながる「ハイパーコネクテッド・ワールド」が到来しつつある。モノのインターネット、クラウド、ビックデータが連携して新しい価値を生み出すICBM(IoT-Cloud-Big data-Mobile)が新トレンドとして浮上し、それによって人とモノ、インターネットが有機的につながり、リアルタイムでのデータ収集・貯蔵・分析・活用が可能になっている。

IoTは従来のICTでは不可能だった膨大なデータの収集が可能な基盤を提供している。また、ICBMを実現できる土台を築き上げただけでなく、IoTで収集したデータを分析・活用し、それをすぐに現実世界に適用することでインターネットとの接点を提供している。

IoTはICBMの具現化のための前提条件であると同時に、新製品、サービス開発、従来製品の競争力強化に欠かせない要素と言える。






韓国のIoTサービス企業の成長

「2016年 IoT産業実態調査」によると、同年韓国のIoT企業数は1,991社、IoTサービス企業数は1,089社と、それぞれ前年(1,212社・551社)比64.3%(779社)と97.6%(538社)増加し、とりわけIoTサービス分野における企業増加が目立った。


分野別にみるIoT企業数の推移





「システムソフトウェアの開発と供給業」の374社、「応用ソフトウェアの開発と供給業」の125社がIoT事業に進出し、IoTサービス企業の増加をもたらしたと考えられる。

部門別の売上高をみると、製品機器分野が3兆ウォン(約27億ドル)と、IoT産業の総売上高の52.1%を占め、次いでネットワーク分野1,362,858百万ウォン(23.6%)、プラットフォーム・ソリューション分野771,565百万ウォン(13.4%)と続いている。さらに、部門別の企業数をみると、IoTサービス分野が1,089社とIoT企業の54.7%を占めているものの、売上高の比重は10.8%と低い水準にある。企業数は前年より大きく伸びたが、サービス企業の売上高の伸び率は23.2%増にとどまった。


IoT企業の売上高と企業数





このように、韓国のIoT産業は世界市場に比べ製品機器に偏重した構造を示している。IDC(Internet Data Center、2017年1月)が集計した「2016年 世界のIoT関連支出」を見ても、ハードウェアの支出が30.6%と最も高く、サービス分野27.5%、ソフトウェア分野25.0%、コネクティビティ16.9%などとバラつきが小さい。韓国のIoT市場が世界に比べ製品機器に偏重していることが見て取れる。さらに、IDCはエンドポイントとネットワークをつなぐモジュールとセンサーがハードウェア部門を牽引し、2020年には4000億ドルにまで成長するが、最も成長率の伸び悩む分野になると見通した。

IoTサービス企業の分野別売上高をみると、出入り禁止や施設物コントロール、勤怠管理サービス、施設物の遠隔操作、構造物のひび割れ検知などの「建設・施設物管理分野」、GPS付きの迷子防止サービス、女性向け防犯サービス、作業員の安全管理、プラントの有害物質のモニタリングなどの「安全分野」、大気環境・水質のモニタリングと管理、環境監視システム、災難(火災・洪水など)などの「環境分野」の売上がIoTサービス売上の28.4%と、最も高いことが分かった。

製造分野は95,507百万ウォンとIoTサービス企業の売上高の15.4%を占めたが、これは政府が昨年推進した「半月・始華産業団地 スマートファクトリー拠点クラスター事業」など、スマートファクトリー普及政策による拡大と分析されている。


IoTサービス商品別の売上高

(単位:%)



スマートホーム技術の成長

IoTサービス分野では「スマートホーム」や「エネルギー」分野が前年比最も高い伸び率を見せた。移動体通信会社がスマートホームへの進出を本格化させたことで、同市場の売上高は2015年比200億6千万ウォン(約800万ドル、54.4%)増加し、エネルギー分野も同年比52.3%増加したことが分かった。さらに、現代経済研究院(2016年7月)はスマートホーム、スマートシティー、コネクテッドカーをIoT産業の3大有望分野として挙げている。

世界のスマートホーム市場は2015年、約98億ドルから2020年には430億ドル規模へと成長すると見込まれ、IoTでつながるスマートホーム関連機器台数も同期間703万台から4,415万台へと増加すると予想される。IoT企業もスマートホームとエネルギー分野の成長可能性を前向きに評価している。つまり、IoTサービスの活用分野の中では「スマートホーム」が最も早く活性化すると見る向きが多い。


B2B取引が圧倒的に多い韓国のIoT市場

現在、B2B(business-to-business)が国内のIoTサービス市場の80%以上を占めているのに対し、B2C(business-to-customer)は5.7%にとどまっている。特にB2Cの主なサービス分野であるヘルス・医療、スマートホームにおけるB2Cの売上がそれぞれ5.4%、4.0%に過ぎず、市場の活性化が急がれている。

また、IoT企業の主力事業分野の主要顧客は「国内企業」が85.0%、「政府や公共機関」が7.6%、「国内の個人顧客」が4.7%であることが分かり、B2Bが国内のIoT市場をリードしていることが示された。


IoT企業の主要顧客



まとめ

世界では既にIoTを新しい成長エンジンとして認識し、国家の懸案解決、公共部門のイノベーション、民間部門の競争力強化に向けて積極的な利活用に乗り出している。こうした流れの中、韓国は最高のICT基盤、多様な革新企業、技術に親しみを感じやすい特性を備えた国として注目され、世界中のどの国よりもIoTビジネスの成功可能性の高い国家と言える。こうした現状を踏まえ、IoTを韓国経済の再建を支える中核エンジンとして育成し、経済成長、若年の雇用創出、社会問題の是正など国家的懸案を解決するための戦略的手段として活かしていく対策作りに努めなければならない。


参考文献

[1] IDC(2017. 1)
[2] 2016 IoT産業実態調査
[3] “K-ICT IoT拡散戦略”(未来部、2016.1.18)
[4] 現代経済研究院(2016. 7)


By パク・ウォングン
韓国IoT協会部長 / nayafly@kiot.or.kr



< 本稿の内容は、筆者の個人的見解であり、 必ずしもKOTRAが所属する組織の見解ではありません。 >
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