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[ICT]韓国のスマートシティの段階別の推進と今後の方向性
作成日
2018.11.01
ヒット
1839

韓国は2000年初め、海外の各国に比べて比較的早い時期にスマートシティの構築を開始し2017年の文在寅政権発足後、スマートシティを第4次産業革命時代の革新空間へと造成するために多様な政策的実験を推進している。

韓国のスマートシティの推進は大きく分けて4段階へと変化した。第1段階ではスマートシティが登場する前までの様々な関連基盤事業が実施されていた時期であり、第2段階では都市空間を対象にスマートシティの概念が本格的に導入された時期である。第3段階では、第2段階であった各種基盤施設を通じて異なる分野間のサービスを、統合プラットフォームを基盤に連携させる段階、そして最後に現在推進中の第4段階では都市問題の解決と革新産業の創出手段としてスマートシティを革命的に実験している段階である。


1段階: スマートシティ推進以前の関連事業


スマートシティ登場の主となった事業は、複数の事業が複合的に関わっている。まず、1994年ソウル市阿峴洞の地下鉄工事現場都市ガス爆発事故、1995年の大邱地下鉄工事現場ガス爆発事故など一連の地下施設関連の人災を経験し、国家的に地理情報に対する基盤造成の必要性が高まった。国家地理情報の構築が図られ、構築後の管理·活用のために都市情報システム構築事業を推進した。2000年代初め頃にはユビキタスコンピューティングに対する概念が知られるようになり、都市施設の効率的な管理のために都市情報システムに実際の施設を連携する概念が全国的に広まり、国家レベルでユビキタス国土の実現に向けた基盤造成を推進することを決めた。


2段階: スマートシティのインフラ構築段階


2000年代初め頃は、前述のようにユビキタスコンピューティングに関する概念が政策的に活用され始めた時期であり、実際の政策実現に向けた環境もよい時期だった。まず、超高速情報通信網の構築事業が完了し、世界最高水準のインターネット環境の普及が始まった時期であった。そして、首都圏の人口分散を目的に華城の東灘、城南の板橋、坡州の雲井、水原の光教などの第二期新都市と同時に、国家均衡発展のために全国的に革新都市を計画し始めた時期でもあった。つまり、高速情報通信網の全国的普及と、新しい形態の都市を創りやすい新都市構築空間を十分確保していたため、"ユビキタス都市(U-City)"という韓国型スマートシティの実質的な構築が登場したのだ。

2008年、「ユビキタス都市の建設等に関する法律(以下U-City法)」を制定し、U-Cityの計画·建設·運営のための制度的基盤を設け、同法を元に本格的なU-City構築が進められた。 特に、U-City法は新都市を構築する場合、新都市開発の際に発生する開発利益を回収し、道路や学校などの一般的な都市基盤施設だけでなくU-Cityの基盤施設と規定した都市統合運営センターや地方自治体の自家通信網、交通及び防犯サービスなども構築するように規定し、中央政府あるいは地方政府の直接的な予算投入の負担なく、第二期新都市や各地域の革新都市を中心に、いち早くスマートシティ基盤施設が拡散する原動力となった。 2003年から2014年まで全国的に計52カ所の事業地区を中心にスマートシティ概念を取り入れた都市設計と基盤施設の構築が行われ、これらの事業に投入されたスマートシティインフラ構築関連予算は、事業地区規模によって差はあるものの各事業地区当たり約200億ウォン以上が投入された。


3段階: スマートシティの情報及びシステム連携の段階


新都市建設の際、スマートシティ関連の基盤施設を構築する戦略はスマートシティの韓国内での拡大に貢献し、各地方政府もスマートシティへの必要性について共感を示すことになる。しかし2014年以降、韓国は人口の減少が続き、都市政策的にこれ以上大規模新都市事業の必要性を感じなくなった。これによって新都市内のスマートシティ基盤施設の構築モデルも修正が必要になった。

大規模な投資財源の確保がこれ以上不可能となり、韓国政府はすでに構築されたスマートシティ関連施設を基盤にシステムの連携や統合を基に、新たな連携サービスを普及する政策を実施することになる。特に、構築の段階では政府で定めた基盤施設を統一的に普及させただけでなく、サービスも同様の形で普及し、都市特性に合った多様なサービスが普及できず、主に交通や防犯関連のサービスを中心に行われた。 したがって韓国の場合、交通および防犯に限り先端サービスが全国的に展開された反面、サービスの多様性という面では限界点を露呈した。

都市特性に合わせた多様なサービス提供基盤が整い、物理的基盤施設の構築の限界を克服するため、中央政府は都市統合プラットフォームの普及事業を進めており、これらの事業は安全、交通など分野別に行われるシステム及び基盤施設を相互に連携し新しいサービスを進めてきた。しかしこのような事業推進のためには技術の他に克服しなければならない2つの問題があった。 一つ目は、それぞれ個別サービスを管理する機関が違うという側面で、二つ目は、個別の施設物を用途外に使うことができず、個人情報保護のために機関間の情報連携が不可能になった規制的側面だった。したがって韓国政府は、技術的な部門では都市統合プラットフォームを構築し、連携基盤を構築するとともに各機関間の協力体制や制度的補完も同時に進めることになる。 その結果、現在は分野間のサービスが連携できる基盤が整っている。

スマートシティ関連の基盤施設を構築した後、これを連携·統合的な観点から管理·運営するためには技術的な部門のみならず、ガバナンス的側面や制度的補完まで同時に推進しなければならないという重要な教訓をこの時期に得られることになる。


4段階: スマートシティの情報及びシステム連携の段階


2010年、国内だけでなく海外各国でもスマートシティブームが起き、韓国政府はスマートシティ政策を全面的に見直すことになる。 特に、第4次産業革命という新しい概念が政策的イシューとなりスマートシティが追求すべき目標を再点検することになる。

2017年、既存の「ユビキタス都市建設等に関する法律」という建設中心の法律を、「スマート都市の造成及び産業振興等に関する法律」に改正し、建設·管理·運営·産業の振興までより拡大した概念の政策を推進する基盤になった。

法改正後、大統領中心の政府レベルでスマートシティの中長期戦略をまとめたが、その特徴は第4次産業革命の新技術をテストできる都市空間を造成し、新産業のグローバル競争力を確保すると同時に、老朽化した地域や衰退地域には問題解決のためのスマートシティソリューションをオーダーメイドで普及することを大きな柱としている。従来との大きな違いは、都市空間的特性に合わせて目標を設定しこのような目標を達成するために差別的な戦略を行うことだ。すなわち、先端インフラが整いやすいまだ開発されていない特定空間を国家モデル都市に指定し、第4次産業革命時代の新技術を規制なしに実験できるように規制サンドボックス政策を導入した。そして他の地域で活用しにくいデータを集め活用できるように特例条項を提供するなど国家レベルで財政、制度、技術的支援などの全ての力量を投入し、グローバル競争力を備えた先端都市テストベッドを作成することに決定し、現在、世宗5-1事業地区と釜山のエコデルタシティ地域の開発を開始した。 国家モデル都市地域は、韓国のスマートシティと関連して革新の最前線になると予想される。そして、スマートシティの本質的目標である都市問題の解決のためには、都市問題が多く発生する衰退地域や老朽地域に合わせた問題解決ソリューションを中央政府の支援で普及させる方式も推進中である。適合型問題解決ソリューションの普及に向けて従来の政府主導式の方式より市民参加基盤のリビングラップ事業、都市問題の明確な初期規定や問題解決の成果の持続的モニタリングなどの新たなスマートシティ推進案が議論されている。 4段階事業はやっと始まったためその成果はまだ予測できないが、個別都市空間の特性に合うスマートシティの目標や戦略遂行という側面で、従来の一律的な政府主導もスマートシティ政策から一歩進んだ政策という点では異論がない。


結論


韓国は海外各国と比較して比較的迅速にスマートシティを構築し、その規模は全国的に行われてきた。このような経験を背景に、現在スマートシティを構成する要素として技術·インフラだけでなく協力的ガバナンスや制度的補完、そして新しい産業創出のための革新性まで包括してスマートシティ政策を推進しており、各個別の都市に合った政策手段を差別的に活用するよう試みている。

また韓国政府は、これらの試みが成功裏に行われるためには結局、市民が積極的に参加して支持するとともに、市民に実質的な特典を与えられるスマートシティを造成することを肝に銘じながらスマートシティを推進中だ。


スマートシティ構成要素



イ・ジェヨン (leejy@krihs.re.kr)
国土研究員スマートグリーン都市研究センター長


< 本稿の内容は、筆者の個人的見解であり、 必ずしもKOTRAが所属する組織の見解ではありません。 >
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