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[半導体]
[半導体] 韓国経済成長を牽引する半導体産業
作成日
2021.09.08
グローバル半導体市場の見通し
グローバル半導体市場は、PC・モバイル・サーバーなどIT機器の発達とともに市場規模も拡大し続けており、最近の第4次産業革命の本格化によるAI・IoT・自動運転車などの発達とともに市場も持続的な上昇が見込まれる。グローバル市場調査機関のOMDIAによると、半導体市場は今後年平均5.4%の成長が予想される。
‘17-‘25年のグローバル半導体市場規模(OMDIA)
(単位：億ドル)
韓国の半導体産業の現状
韓国半導体産業は、生産・輸出・投資など韓国経済の成長を牽引している代表産業として、2020年には韓国の輸出全体のうち19.4%を占め、2019年には製造業生産の9.6%を占め、韓国国内経済成長に大きく寄与している。
半導体生産、輸出、設備投資
* 出所：生産及び雇用（統計庁、半導体製造業+半導体製造用機械製造業基準）、輸出（KITA）
また、世界市場における韓国の半導体は2013年から世界半導体市場シェア2位を維持しており、メモリー半導体分野は圧倒的な技術力を基に日本（2001年）、米国（2002年）を追い抜けて1位となり、現在まで1位を記録している。一方、システム半導体分野では、韓国企業の競争力はまだ微弱で3%前後の市場シェアにとどまっており、DDI、CIS、PMIC など比較的に技術障壁が低い分野に限って競争力を有している状況だ。
*DDI（Display Drive IC）：ディスプレイ駆動チップ、CIS（CMOS Image Sensor）：CMOSイメージセンサ、PMIC（Power Mangement IC）：電力半導体
韓国のグローバル市場シェア推移
| 区分 | 13年 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 半導体全体 | 15.5% | 16.2% | 17.0% | 16.5% | 21.4% | 23.6% | 18.4% | 18.4% |
| メモリー半導体 | 48.7% | 53.0% | 57.7% | 57.4% | 60.7% | 61.7% | 58.4% | 56.9% |
| システム半導体 | 5.5% | 3.9% | 3.6% | 3.1% | 3.0% | 3.0% | 3.2% | 2.9% |
韓国政府の半導体産業育成政策
システム半導体発展戦略（2019年4月）
- ファブレス業界の競争力確保のため需要創出及び成長段階別の支援強化
- ファウンドリR&D・造施設投資支援とファブレス‐ファウンドリ共存協力システムの造成
- システム半導体の高級・専門人材1.7万人養成（2030年まで）目標
- 次世代半導体技術確保のため今後10年間1兆ウォン以上投資予定
素材・部品・装備の競争力強化対策（2019年8月）
- 国内供給網の核心品目のうち技術確保が難しい分野はM&A買収資金(2.5兆ウォン以上)及び税制支援*
- 技術革新型M&A支援対象に核心新技術を保有する素材・部品・装備専門企業追加
- 海外素材・部品・装備専門企業買収金額に対して法人税税額控除（新成長技術施設投資水準）
- 核心戦略品目に対する外国人投資現金支援割合を30%→最大40%に拡大、外国人投資地域入居の際には賃貸料を最大50年間無償提供
- 戦略品目に対して迅速な許認可、道路・電力など社会間接資本拡大を優先支援
K-半導体戦略（2021年5月）
- 半導体供給網の安定化のため、製造・素部装（素材・部品・装置）・装備・パッケージング・ファブレス融合団地「K-半導体ベルト」造成
- 製造インフラ構築のために税制メリット、金融支援、規制緩和に対する投資拡大
- 半導体全周期の専門家育成を目指して半導体学科の定員拡大および修士・博士級専門人材育成事業を展開
- 次世代電力半導体、AI半導体、先端センサーなど未来技術開発に1.5兆ウォン以上投入予定
半導体分野の主要外国人投資企業
ASMLコリア（ASML半導体装置世界2位、2020年）
- 露光装置分野の世界1位、次世代EUV露光装置を独占供給する企業として1996年に韓国法人を設立し、韓国市場に進出
- ASMLコリアは2025年まで京畿道・華城市に製造工場とトレーニングセンターを含むEUVクラスターを造成する予定で、総額2,400億ウォン規模の投資を行う計画
ラムリサーチ・コリア（lam Research半導体装置世界3位、2020年）
- エッチング装置分野で世界1位の企業として1992年京畿道・烏山にグローバル生産基地を設立して2021年国内生産装置7,000号機の出荷を達成する。韓国で生産した装備で韓国半導体製造工場のみならずグローバル市場にも販売
- 同社は2021年下半期まで京畿道・竜仁R&Dセンターを完成させる予定で、韓国内の生産能力も倍増させる計画
オン・セミコンダクター・コリア
- オンセミコンダクターが2016年9月にフェアチャイルドを買収したことにより、フェアチャイルド・コリア半導体もオンセミコンダクターに買収
- フェアチャイルド・セミコンダクターは、高電圧半導体に強みがあり、オン・セミコンダクターは低電圧半導体に強みがあり、M&Aによって多様な製品ポートフォリオを確保