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[自動車・部品] [自動車] 電気自動車と自動運転車開発に力を入れている韓国自動車産業
作成日
2022.01.05
전기차와 자율주행차 개발에 역량을 집중하는 한국 자동차산업
これまで内燃機関に依存してきた自動車産業は電気自動車、自動運転車に転換しつつある技術革新の真中にある。2020年初めから世界中に広がった新型コロナウイルスの影響で移動制限や工場閉鎖などの経済ショックは技術革新を促進し、産業構造の再編を加速化させる要因となった。

韓国の自動車産業は2020年に351万台を生産し、中国、米国、日本、ドイツに次いで世界ランキング5位に回復した。韓国を追い越したインドとメキシコの生産がコロナ禍の影響を受けた反面、韓国は比較的に国内市場と輸出で善戦した。自動車産業は2020年現在、韓国の製造業雇用の11.5%、生産の12.7%、総輸出の12.1%を占める国の重要基幹産業だ。自動車産業は前後方効果が大きいため、自動車生産部門はもちろん部品・素材、販売・整備、サービス活用部門まで含めて雇用規模が190万人に達し、総雇用の7.1%を占めるほど韓国経済の中心的な役割を果たしている。今後、行われるモビリティ産業への転換の成否によって、産業の地位のみならず韓国経済に大きな影響を与える見通しだ。

韓国の自動車産業は差別化、高級化、電動化が進行中

第一に、車種の高級化、差別化が進められている。現代自動車のジェネシスの成功を受け、G70・G80・G90・GV70・GV80などの新モデルを拡大している。運転の利便性が高く、レジャー兼用のSUVの販売拡大が続き、乗用車の内需比重が2020年は48.3%とほぼ半分に迫るほど差別化されている。第二に、国産車の高付加価値製品の割合が拡大し、平均輸出価格も2015年の14,200ドルから2020年は17,900ドルへと25.2%も増加した。乗用車の国内市場では価格が高い輸入車の販売が大幅に増加し、17.7%を占めた。この影響で平均乗用車の内需価格が3,600万ウォンに高価になった。第三に、エコカーへの政府の購買補助や消費者への関心が高まり、ハイブリッド車(HV)や電気自動車、燃料電池自動車(FCEV)などの電動車の割合は11.8%と、10%台を超えている。

世界的なサプライチェーン混乱に対応する部品素材ソーシング構造の再調整

米中貿易摩擦などによって触発された保護貿易主義および地域主義の脱グローバル化はパンデミックによりさらに加速化し、自動車産業におけるグローバルサプライチェーンの再編が課題となった。これまではFTAの拡大に支えられ、完成車および部品の海外生産が拡大し、効率性に基づいたグローバルソーシングが進められてきた。しかし、コロナ禍により、部品工場の稼動中止や物流に支障が生じ、世界主要自動車メーカーが苦境に立たされている。

韓国の場合、2020年2月の中国製ワイヤリングハーネスの供給中止に続き、2021年は自動車向け半導体の世界的な不足が発生し、生産に支障が生じたこともある。この問題を解決するため、韓国の自動車業界は中国に集中されていたワイヤーハーネスの供給先をタイ、ベトナム、インドネシアなどに多角化してフレキシブルに対応した。自動車向け半導体の場合、インフィニオン・テクノロジーズ、NXPセミコンダクターズ、ルネサンスなど主要メーカーとの協力を強化し、韓国システム半導体メーカーと共同研究、投資を通じて新しい生態系を造成していく戦略を展開している。

一方、電気自動車のモーター、バッテリーに使われるリチウム、ニッケル、コバルト、ネオジムなど希少金属(レアアース)に対する価格上昇、供給問題もまた別の話題となっている。これらの金属は、中国への依存度が高い状況で、中国の輸出統制法のような資源武器化政策が不安要因になる可能性がある。韓国自動車業界と韓国政府は供給ショックのような危険を事前に遮断し、特定素材・部品の一部国への依存度を減らすなど、グローバルバリューチェーンを全般的に再調整する誘引政策を推進する計画だ。
전기차와 자율주행차 개발에 역량을 집중하는 한국 자동차산업

2020炭素中立(カーボンニュートラル)による2030エコカー普及支援推進

韓国政府は2019年10月「未来自動車産業発展戦略2030ロードマップ」を発表し、電気自動車の普及と自動運転車のコア技術の開発をサポートする計画だ。主な内容は2030年まで国内電気自動車販売の割合を33.3%に高め、電気自動車の世界市場シェアを10%に拡大し、自動運転車は2027年にレベル4自動運転車市場を実現するよう産業生態系を強化し、関連法・制度を整備する計画。

環境部は2021年10月「2050炭素中立計画」と「2030国家温室効果ガス削減目標」を確定した。これを受け、炭素中立委員会は2030年まで輸送部門において無公害車の累積普及台数を電気自動車362万台、水素自動車88万台の合計450万台に確定し、ハイブリッド車を400万台に拡大させ、これを達成するための韓国政府の具体的な支援策を展開することにした。
未来自動車産業発展戦略目標(2030年)及び2050炭素中立目標
  • 電気・水素自動車普及率世界1位、世界シェア10%達成
    * 電気・水素自動車の販売割合:(’22)9.9% →(‘25)18.3% →(’30)33.3%
  • ’21年 自動運転レベル3発売、主要道路の完全自動運転(レベル4)世界初の商用化(‘27)
  • 2050輸送部門における温室効果ガス削減目標:2018年比35%
    * 炭素中立委員会の無公害車の累積普及目標:2030年全車両(2,700万台)の中で電気自動車362万台、水素自動車88万台普及

ポストコロナ時代における韓国自動車の新たな跳躍

2022年以降、世界的な自動車需要の回復やグローバル・バリューチェーンの再編とともに、グローバル自動車産業の構造調整が見込まれる。また、中国の浮上と主要国の保護貿易主義基調が強化される予測だ。韓国は模範的な防疫対策と産業活動で危機に善戦しており、自動車産業もピンチをチャンスに変えることができる。韓国自動車業界は、1997年の通貨危機や2008年のグローバル金融危機のよう早期に困難を克服し、一段階ずつ成長した経験がある。2020年代も韓国自動車が電気自動車と自動運転車を基盤として産業成長の世界的な成功事例になることを期待している。

キム・ジュンギュ運営委員長(junkim@kama.or.kr)
韓国自動車産業協会



<本稿の内容は、筆者の個人的見解であり、必ずしもKOTRAの見解ではありません。>

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