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[エネルギー] [水素産業] グローバルクリーン水素経済をリードするファースト・ムーバー(First-Mover)
作成日
2022.08.03
글로벌 청정 수소경제를 선도하는 퍼스트 무버(First-Mover)
韓国は2018年、革新成長3大戦略投資部門の一つとして「水素経済」を選定して以来、水素経済活性化に向けて政策基盤を固めている。2019年には「水素経済活性化ロードマップ」および「水素技術開発ロードマップ」を通じて炭素経済から水素経済への転換のための政策的・技術的ビジョンを提示し、水素経済移行のための政策を設けてきた。2020年2月には世界初の「水素経済育成及び水素安全管理に関する法律(水素法)」を制定し、水素経済活性化や水素産業生態系構築に向けて韓国政府の積極的な支援システムが設けられている。

韓国の水素経済推進の成果

韓国政府の積極的な育成政策を基に、韓国の水素産業は急速に成長してきた。特に「水素経済活性化ロードマップ」の政策方向が水素自動車および水素燃料電池中心の産業育成の結果、水素自動車と水素燃料電池普及率が高かった。2021年まで国内発電用水素燃料電池は約737MWが普及され、商業用水素充電所は全国約170カ所が設立された。2021年まで水素自動車は19,270台、水素バスは129台が普及され、昨年の水素自動車輸出は1,121台の実績を記録した。
韓国水素産業の動向(2021年12月)
국내 수소산업 동향 (2021년 12월 기준)
部門 割合(%) 企業規模別の割合(%) 水素分野
売上高(百万ウォン)
水素分野
投資額(百万ウォン)
大企業 中堅企業 中小y企業 その他
水素生産 28.6 46.4 30.5 27.5 14.1 4,002,871 113,755
水素流通 27 27.3 37.6 25.6 17.9 1,784,490 76,355
水素活用 25.1 13.2 21.4 28.3 13.3 2,218,448 525,105
水素関連サービス 19.3 13 10.6 18.7 54.7 263,496 84,805
合計 100 100 100 100 100 8,269,305 800,020
※ 資料:水素経済総合ポータル(https://www.h2hub.or.kr/main/pageLoad.do)
また、韓国政府は水素の生産・貯蔵・輸送・充電・販売および関連産業のビジネスを営む企業の中、水素事業の売上高または研究・人材開発費の比重が一定の基準を満たす企業を「水素専門企業」に選定し積極的に支援している。技術・経営コンサルティング、技術事業化支援、販路開拓、金融支援など水素産業をリードする先導企業を育成するための政策を講じている。このような政策的支援に支えられ、2022年2月まで合計32社が水素専門企業に選ばれた。そのうち12社が水素燃料電池部門で、最も高い割合を占めており、その他水素ステーション部門、水素モビリティ部門、水素生産・貯蔵・輸送部門の企業が水素専門企業に選ばれた。

水素経済の先導及び産業生態系構築のための投資拡大

韓国企業は水素経済への移行に向け、水素事業を本格的に推進している。2021年9月にSKグループ、現代自動車グループ、POSCOグループなど17社の会員企業で構成された民間協議体「コリアH2ビジネスサミット(Korea H2 Business Summit)」が発足し、これらの会員企業は2030年までに水素経済の全分野に対して約43兆4千億ウォン規模の投資計画を発表した。SKグループが18.5兆ウォンで最大規模の投資計画を発表し、現代自動車グループ11.1兆ウォン、POSCOグループ10兆ウォンなど自動車、鉄鋼、石油化学部門で積極的に投資計画が発表された。また、コリアH2ビジネスサミットは最近、「2022 H2 インベスター・デー(Investor day)(’22.07.06~07)」で「水素ファンド」を公式化し、韓国企業および外部投資家の出資を通じて5,000億ウォン規模で組成することを目指している。韓国政府は民間が主導する水素ファンド組成のために政策金融機関を通じた金融支援拡大、エネルギー公共機関による支援制度準備、水素プロジェクト発掘・運営のための規制革新をサポートする予定だ。

カーボンニュートラル実現に向け「清浄(Clean)」水素経済生態系の構築

最近、韓国は2050年カーボンニュートラル達成を達成するために、これまで推進してきた産業育成中心の水素経済活性化政策の方向性を「清浄(Clean)」水素生態系構築に転換した。韓国政府は2021年11月、「第1次水素経済移行基本計画」を策定して清浄水素産業生態系の構築のための推進戦略を発表し、清浄水素経済活性化に向けて後続措置を行っている。「第1次水素経済移行基本計画」で韓国の水素需要は2030年に約390万トン、2050年に約2790万トンと把握された。2019年「水素経済活性化ロードマップ」に比べると、今回発表された基本計画では水素・アンモニア発電を拡大し、鉄鋼・石油化学・セメントなど産業部門での水素活用を果たし温室効果ガス削減手段として水素の役割が拡大した。また、「第1次水素経済履行基本計画」によると、韓国は2050年水素需要の約82%を海外から導入すると計画しており、韓国政府は自給率を高めるために韓国企業が水素生産に最適の条件を満たす国に進出し、クリーン水素を開発・生産し、韓国に導入することを積極的に推進している。
「第1次水素経済移行基本計画」4大戦略・15大課題
Microsoft Korea
※ 資料:「第1次水素経済移行基本計画('21.11.26)」を基に著者作成
韓国政府は2022年6月に水素法を改正し、清浄水素認証制および清浄水素発電義務化制度(CHPS)を含む清浄水素の生産・流通・活用・投資の活性化に向けて制度的基盤を構築している。 これからも韓国政府は民間主導の水素経済活性化を達成するため、政策的・制度的支援を持続的に拡大していくものと見込まれる。おわり

アン・ジヨン(jyan@keei.re.kr))
韓国エネルギー経済研究院水素経済研究チーム 副研究委員

<本稿の内容は、筆者の個人的見解であり、必ずしもKOTRAの見解ではありません。>

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