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[輸送・保管] [流通・物流] DXと自動化、ロボット化にフォーカス
作成日
2023.03.06
한국 유통/물류산업

韓国流通・物流産業の現状

流通業界:ビッグブラー1) 深化と市場変動
新型コロナウイルス感染拡大の長期化、ロシアのウクライナ侵攻による国際エネルギー価格の高騰、米中貿易紛争などでサプライチェーンの混乱と社会全般に急激な変化が起きている。流通業界全般にわたってデジタル革新が進行しており、流通産業と他の産業はもちろん、流通産業においてもチャンネル間、購買者と販売者間の境界があいまいになるビッグブラー現象で流通業界全般が大きな変化を迎えている。

ビッグブラー現象を受け、オフライン流通の本質が「空間ビジネス」に進化しており、流通と物流、IT産業が結合してコロナ禍でオンラインとオフラインの境界が崩れ「クイックコマース」という新しいビジネスが浮上している。流通とIT、オンライン・オフライン、販売者と購買者間の境界があいまいになる「ローカルプラットフォーム」が新しく登場している。

このような変化の中で、eコマース市場において優位を保とうとする企業は、M&Aを通じて競争力確保や規模の経済の極大化を図り、資金力があるeコマース企業を中心に流通市場が再編される流れが続いている。
<表> 主要eコマース企業M&A現況
주요 이커머스 기업 M&A 현황
未来船舶市場の主導権確保 ・新世界グループイーマートは2021年11月にGマーケット、オークションを運営するオープンマーケット事業者であるeBayコリア の持ち分80%を3兆4400億ウォンで買収
・買収後、SSG.COMとGマーケットの有料メンバーシップの‘スマイルクラブ’の統合を通じて相乗効果を創出
未来船舶市場の主導権確保 ・シンガポールなど東南アジアをベースにeコマースビジネスを展開してきたQoo10は2022年9月にTMON(ティーモン)を2,800憶ウォンで買収し、韓国eコマース市場に進出(韓国系企業)
・外部コンソーシアムのTMON持分100%をQoo10の物流子会社である‘Q100エキスプレス’の持分と交換
未来船舶市場の主導権確保 ・2020年に営業利益が黒字に転換したヤノルジャはライブチケット予約、旅行サービスを主力とするインターパーク電子商取引部門を買収し、オンライン旅行市場において支配的立地を構築する計画
・ヤノルジャは2021年10月にインターパーク電子商取引部門を分割・新設した法人持分70%を2,940億ウォンで買収
未来船舶市場の主導権確保 ・価格比較プラットフォームのダナワは、2022年11月にエヌリドットコムと海外通販プラットフォームのモールテールを運営するコリセンターとM&Aを推進し、経営効率性、データコマースおよびソリューション能力を強化
・コリアセンターは、ダナワの持分51.3%を保有しており、親会社のコリアセンターを買収後、商号を‘㈱コネクトウェーブ’に変更
* 出所:eコマース市場再編と企業の対応戦略 p5、サムジョンKPMG、2022年12月14日
【物流業界:自動化・ロボット化の加速
 電子商取引産業の急速な成長、ロボット工学や自動化設備の発展に伴う物流現場の自動化ソリューションの導入増加は、物流自動化およびロボット市場の成長をリードする主要要因となった。

物流自動化とロボット化の登場を呼びかける経済、社会的基盤は次のようになる。

第一に、国家間の紛争で分業構造が弱くなり、リショアリングが急速に拡大するにつれ、熟練した人材の確保と必要な人材需給の困難を自動化とロボット化転換で解決しようとする。第二に、パンデミックによる非対面状況と作業者の感染でロックダウン現象を事前に予防する目的だ。

第三に、Gig Worker(ギグワーカー)運営の難しさだ。最近になってギグワーカーの社会保険へのアクセス権限を拡大することを要求されている。ギグ・エコノミーの強みだった需要-供給の弾力的な対応が難しくなったのだ。

第四に、高齢化と人手不足、人件費の高騰が挙げられる。このような人手不足は事業主に物流分野の自動化とロボットの必要性を認知する契機になり、人件費の上昇速度より自動化・ロボットの価格下落が速くなり普及がより一層加速化する見通しだ。

韓国政府の流通・物流産業育成政策

韓国政府は流通環境の変化に対応して非対面・オンライン転換に迅速に対応し、デジタル革新と持続可能なエコシステム構築のために民間主導の革新とESG経営拡大、eコマースの海外市場進出が拡大できるよう、デジタル流通の競争力強化方案を発表した。
<表> ビジョン・5大推進戦略
비전 및 5대 추진전략
ビジョン 流通産業のデジタル革新(DX)リードおよび持続可能なエコシステム構築
基本方向 ・デジタル流通インフラ構築による民間主導革新
・持続可能な産業エコシステム構築で民間のESG経営拡大
・グローバル提携拡大で流通会社の海外進出
推進戦略 ① 流通データダム構築
② 輸送物流革新基盤の拡大
③ 人材育成·創業など流通革新エコシステム構築
④ 持続可能な成長のための流通環境構築
⑤ eコマースのグローバル化推進
* 出所:デジタル流通競争力強化方案、韓国政府合同作成、2021年3月4日
韓国政府は国家物流基本計画を策定して物流産業のスマート・デジタル革新成長と共生エコシステム構築を通じたグローバル物流を先導する国に飛躍するための6大目標と5大戦略を発表した。
<表> 国家物流基本計画(2021~2030)
국가물류기본계획(2021~2030)
ビジョン 物流産業スマート·デジタル革新成長と共生エコシステム構築を通じたグローバル物流リーディング国に飛躍
目標 ・先端化およびデジタル化
・人間中心・良質雇用
・共有・連携の融合インフラ
・産業未来対応
・持続可能な環境
・グローバル競争力確保
推進戦略 ① 先端スマート基盤物流システムの構築とDX推進
② 持続可能な物流サービスのための共有·連携インフラ・ネットワーク構築
③ 人材育成·創業など流通革新エコシステム構築
④ 持続可能な成長のための柳津環境整備
⑤ eコマースのグローバル化促進
* 出所:第5次国家物流基本計画、国土交通部、海洋水産部、2021年7月27日

韓国における流通・物流産業の展望

コロナ禍以後、非対面消費の拡大で高い成長傾向を見せた流通産業は金利上昇による消費社心理の悪化、企業間競争激化による収益性悪化、エンデミックに伴う非対面消費の減少、オンラインプラットフォーム規制可能性などで厳しい一年になると見込まれる。

物流産業の場合、原油高・高金利・ドル強の影響で国内需要産業の沈滞の影響を受け、貨物物流量は停滞すると予測され、炭素排出規制、ESG経営、デジタル物流転換の加速化が見込まれる。

対外(地政学)やビジネス環境の変化やビッグブラー現象の深化により、流通・物流産業全般にわたる市場の再編やNew Businessの出現は続くものとみられ、高齢化、人で不足、ESG経営による作業環境や安全強化などにより、流通・物流現場のデジタル化、自動化、ロボット化への転換が急速に進展するものとみられる。

パク・チャンソク( (mincho79@empal.com))
未来物流コンサルティング代表

1) ビッグブラー(Big Blur):社会環境の急激な変化により産業と産業の境界が崩れる現象を指す。‘ぼやける’という意味のブラー(blur)から由来した。モノのインターネット(IoT)、フィンテック、人工知能(AI)など革新的なIT技術で急変する産業エコシステムを意味する。
2) ギグワーカー(Gig Worker)は、事業者の必要に応じて短期間で労働契約を結ぶなど、超短期間の勤労を提供する労働者を指す。プラットフォーマーを介する形で仕事を受けるという点で既存の短期勤労とは差がある。
3) 国家物流基本計画は、陸·海·空物流分野全般を包括する計画として、物流施設およびインフラ、国際物流ネットワーク、物流産業、物流技術および情報化、環境配慮型物流及び物流セキュリティ、物流人材育成などに必要な事項を定める。

<本稿の内容は、筆者の個人的見解であり、必ずしもKOTRAの見解ではありません。>

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