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[消費財] [食品] グローバル産業へ成長するKフード
作成日
2023.08.02
한국의 식품산업

韓国の食品産業の現況

食品産業は先端技術、文化、観光など他の領域との融合・複合が加速化し、付加価値が高まっており、未来の有望産業として浮上している。2021年の韓国食品産業の規模は約656兆ウォンで、2018年∼2021年に年平均8.0%成長している。これは同じ期間の全産業成長率の7.4%を上回る水準である。このような産業の成長可能性に基づき、世界の主要先進国は自国の食品産業を育成することで輸出産業化を追求している。韓国の食品産業も、世界でヒップな食文化コンテンツとして浮上しているKフードを中心に成長を続けている。2023年の海外韓流実態調査でKフード(49.1%)が音楽、映画を抜いて大衆的な人気度が最も高いことがわかった。以前はKフードがプルゴギ、キムチなど伝統料理に限られていたとすれば、最近はラミョン(韓国のインスタントラーメン)、トッポッキーなどのローカルフードにまで人気が広まっており、世界的な物価上昇や物流難などの厳しい環境にも拘わらず、2020年の農水産食品の輸出額は前年比で5.3%増加した120億ドルで、史上最高実績を記録した。これはオンライン文化コンテンツの消費が広まり、K-Popスター、モッパンなどと融合したKフードの商品性が高くなったことによるものと言える。特に全世界のMZ世代(ミレニアルとZ世代)がソーシャルメディアなどを通じてKフードのトレンドを主導しており、業界では今後、輸出拡大への期待が高い。
グラフ1. 韓国食品産業の市場規模
(単位:兆ウォン)
한국의 식품산업
グラフ 2. 農水産食品輸出額の推移
한국의 식품산업

韓国食品産業の展望

最近の食品産業は食品消費トレンドの変化、フードテックなどの新技術の開発、気候変動による世界食糧安保への脅威やそれによる世界食品市場のサプライチェーン不安など、急変する環境に置かれている。このような雰囲気の中で、Kフードで代弁される韓国食品産業は他の産業と違って文化と結合し、融合コンテンツとしてより力を発揮するという特徴がある。単純な製造業ではなく文化コンテンツ、農水産食品、関連サービスなどを多様な分野と結合し、融合コンテンツとしての観点からアプローチすれば、食品産業のグローバル化の促進剤になるものと期待される。また、単なる消費の対象を超えて付加価値を創出し、引いては世界市場をリードする文化商品として位置づけられると思われる。特に最近はフードテックが急激に浮上しており、それに対する投資と開発が拡大し、フードテックを基盤とした多様な食品サービスが現れることが予想される。一方、単身世帯(一人暮らし)の増加や高齢化などの影響で食品消費のパターンが多様化しており、簡便食品、メディカルフード、機能性食品などの新食品市場が成長する見通しだ。食品消費パターンの変化は新しい市場形成への期待をもたらし、食品産業の成長をより加速させる要因として働くことがある。長期的には、内需における人口減少による厳しい状況が予想されるが、食品企業は輸出を通じた成長のチャンスを模索して海外進出をより拡大していくと思われる。Kフードのブームは一時の流行りに終わることなく持続的な成長が可能なものと見込まれており、食品業界はこのような状況に歩調を合わせて、未来型の成長動力及び新しいトレンドを主導する商品の開発と事業の拡大に向けて努力するものと予想される。
한국의 식품산업

政府の食品産業育成政策

最近、世界の食品産業はグローバル景気低迷への懸念にも拘わらず持続的な成長を見せている。政府は食品産業の成長に向けて食品産業の育成及びグローバル化支援政策を策定し、産業の活性化を妨げる様々な規制を緩和している。韓国は主要食品市場である米国、EUをはじめとして中国、ベトナムなどとのFTAが既に発効されているだけに、政府はKフードのグローバル化に向けた食品産業の育成及び支援政策を積極的を実施している。特に韓国の強みである情報技術(IT)・生命工学技術(BT)に基づいたフードテック・グリーンバイオなどの新産業分野は非常に早い成長を見せている。政府は農食品やフードテック・グリーンバイオなどの新産業、スマート技術・農業機材・資材など川上・川下産業の輸出産業化を通じて農産業の革新動力を作り出すという政策方向を設定している。
表 1. Kフード輸出戦略の主要課題
K-Food 수출 전략 주요 과제
ビジョン Kフードの輸出を通じた農産物革新動力の創出
目標 2023年Kフード輸出135億ドルの達成
[農食品] 22年88億ドル → 23年100億ドル → 27年150億ドル
[川上・川下産業] 22年30億ドル → 23年35億ドル → 27年80億ドル
主要課題 課題1. 農食品輸出100億ドルの達成
課題2. 農食品川上・川下産業の輸出産業化
課題3. 輸出市場の多角化
課題4. 輸出拡大推進体系の整備
* 出所: K-コンテンツの輸出戦略(第4次輸出戦略会議)報道資料、2023. 2. 24
一方、政府は国際的な地位が高まっているKフード産業の世界的な競争力を強化すべく食品産業振興基本計画を5年ごとに樹立しており、現在、第4次基本計画まで発表している。今般の第4次基本計画では新型コロナウイルス感染症によって大きく変わった食品産業の環境を反映して食品産業の成長戦略を示した。政府は、2021年基準で656兆ウォン規模である食品産業を2027年に1,100兆ウォンに成長させる計画だ。
表 2. 第4次食品産業振興基本計画(2023∼2027)
제4차 식품산업진흥 기본계획(2023~2027)
ビジョン グローバル産業として成長するKフード
目標 産業成長 : 食品産業の規模: 21年656兆ウォン → 27年1,100兆ウォン(年平均9%↑)
輸出拡大 : Kフード輸出額: 22年88.2億ドル → 27年150億ドル
農業連携 : 国産原料使用量: 21年594万トン → 27年800万トン
推進戦略 戦略1. 先端技術を通じた食品産業の成長を図る
戦略2. Kフードの競争力強化
戦略3. 伝統食品産業の活性化
戦略4. 食品産業と農業間の連携強化
戦略5. 食品産業の成長基盤の強化
* 出所: 第4次食品産業振興基本計画(2023∼2027)、農林畜産食品部、2023. 6. 28

韓廷旼(ハン・ジョンミン)( (jmhan@kiet.re.kr))
産業研究院動向分析室研究員

<本稿の内容は、筆者の個人的見解であり、必ずしもKOTRAの見解ではありません。>

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